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6月23日の「宴もたけなわ」です。

Posted by theatreminori on 23.2016 稽古レポート
この日は午前中雨が降っていましたが、フライヤー(チラシ)の印刷が仕上がったとの連絡を印刷屋さんから受けていましたので、一刻も早く団員に分配し、情宣活動に役立ててもらうため、制作部から2名が台車を転がして引き取りに向かいました。もちろん雨で紙が濡れてしまわないように、大きなビニール袋(実はゴミ袋)を持参しました。身体は濡れても、チラシは死守するという意気込みの甲斐あって、無事にチラシが納品されました。数に限りのあるチラシではありますが、これから手売りのチケットの販売を促進させるため、活用していきます。

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チラシの引き取りに数名が抜けた制作部では、グッズ、衣装と相変わらず分業でモノ創りが進められています。作業の工程によっては誰でもできるというわけではない部分もあり、少し進行が滞ってしまう時間帯もありましたが、これはそれだけ作業が進行してきたからこその弊害でしょう。とは言え、残された時間も少なくなってきましたので、担当者の間では少しずつ焦りが出てきているのも事実です。早めに作業を開始したはずの案件も、まだまだ時間がある、順調だと思っているうちに、実は片付いていないというのが現実です。さて、どうなりますことやら。

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午後の稽古の際に、役者たちに持チラシ完成の報告がありました。「おお~!」と歓声と拍手が起こり、同時にチケットを販売しなければ!というモチベーションの向上も見受けられました。気持ちが高まった状態で臨んだ稽古では、主にダンスシーンの練習を行っています。「踊りとして肝心な躍動感がない」という演出からの指摘があり、どうすれば本来の踊りの基本に立ち返れるのかを役者に考えてもらっています。2チームに分かれてお互いのダンスを見ることで、気付いたこと・相手に対するアドバイスも生まれたようです。「表情と動作が一致していないかも」「横の人に合わせようとしてしまう」「滑らかな動きだった」「生クリームのようだった」「プリンみたいでした」などなど、途中から表現の例えが芸術的(?)になっていましたが、それをフィーリングで受け取ってこそダンスの神髄に近付くことができるのでしょう。本日の特訓を経て、少しずつではありますが、個々が感性を解放しはじめました。ダンスに頭と感性が染まってきたためか、「さあ宴の始まりです」というセリフを、思い切り「さあ、踊りの始まりです」と唱えてしまう役者まで出現しました。

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演技の稽古では序盤のにぎやかなシーンを練習しました。何度も稽古をしてきたはずのシーンでしたが、久し振りに行ってみると「あれ?」と首をかしげるようなミスが連発していました。問題はそんなミスが脚本を知らないお客様に見透かされてしまうかどうかです。軌道修正をしようとして言葉に詰まる、余計に意味不明な展開になってしまうようでは、すぐに事の真相がばれてしまいます。いかに状況を素直に受け止め、役として対処できるかが重要なことなのです。改めてそんな基本に気付かされる稽古でした。

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気が付けば残りの稽古回数は5回。7月は通し稽古を中心に実施します。今こそ細かいシーンを振り返りながら、全体の品質向上に努めておかなければいけません。稽古の最後の円陣では、大女優の掛け声が「Go to OH!!」と、少々意味不明ながらも高らかに響き渡っていました。