第25回公演まであと1週間となりました。制作部は衣装作りとグッズの仕上げで全員がフル稼働状態でした。上手く作業を分担して、流れ作業のように物作りを進めています。紹介した画像からもおわかりいただけるでしょうが、今回も毎度おなじみのキャラクターしおりを販売いたします。登場人物デフォルメしたアニメ調のデザインが大好評の商品です。しかも1枚100円というお買い得価格。気に入った人物、応援している役者のしおりをぜひお買い求めください!

と、来場者を想定したグッズ宣伝から始まりましたが、皆様が気になるのは現在の社会情勢の中で公演を実施するのかどうかということでしょう。これについては主宰者だけではなく、劇団員全員で話し合いを行いました。我々の取り組みはハートランドみのりという事業所の活動でもあります。お客様のご判断でキャンセル、配信への切り替えは無償で受付いたしますが、私たちから公演そのものを中止するということは、事業所すべての活動の休止することに相当します。これまで同様にできる限りの注意を払いながら事業所の機能を維持していく必要があります。

つまり、公演は劇場観劇公演、有料録画配信ともに実施する予定です。ただし、絶対実施をお約束するものではなく、今後の状況によって有観客公演の中止、録画配信収録と配信時期の延期、公演に関するすべての取り組みの中止や延期といった対応が生じる場合があります。具体的に想定される状況の例としては、この段階で関係者に新型コロナウイルス感染者や濃厚接触者が発生した場合、行政機関から演劇公演の自粛要請が発出された場合などで、公演の中止や延期の対応が執られることになります。先の見えないこの状況ではありますが、我々はただ、公演を無事に行うというひとつの目標で心をひとつにして取り組んでまいります。

さて、そんな意思統一が図られてから臨んだ午後の稽古。通し稽古と修正が必要なシーンの稽古を繰り返しました。その日最初の通し稽古における品質が低いという課題が残りましたが、この日最後の品質が次の稽古の最初の品質になるように磨き上げていきたいです。

このような社会情勢だからこそ届けたいテーマの詰まった物語「やみのむこうに」は、8月27日~29日、北池袋新生館シアターにて上演。そして9月中旬から有料録画配信を行う予定です。
第25回公演「やみのむこうに」まであと3週間ほどとなりました。午前の制作部も午後の稽古も、いよいよ最後の追い込みという気が抜けない時期に入ってきました。先週から土曜日にも稽古が追加され、さらにこの週末は土曜日と日曜日に稽古が行われる予定になっています。本当にラストスパートです。

さて、午前の制作部では継続的に量産体制を築いていたグッズ作りを今週でひと段落させ、衣装作りに全ての戦力を投入することになりました。この日が終わると残りの制作部はあと2回。グッズの数量よりも役者が着る衣装の製造の方が優先事項になります。もちろん、グッズに関しては春から開発と製造を行ってきたので、ある程度の数と種類は出来上がっています。劇場では魅力的なグッズを販売できることになりそうです。

午後の稽古では先日の土曜日に稽古を行ったシーンを改めて演じてみて、達成されている課題とまだまだ改善が必要な演技の確認、細かい動きや位置取りの修正が最初に行われました。まだまだ脚本から演技を創造(想像)できない役者も散見され、演出からは「小説であればセリフの合間に人物の思考や表情、口調、動作などが明記されているが脚本にはない。その見えない行間を考えて、根拠とつながりのある表現をしなければいけない」との説明がありました。まさにそれこそが役者の仕事でもあります。演出にこうしようと言われたことも、その表面的な指示を完遂するのではなく、そうすることの根拠を自分なりに考えて自然に演じることが役者のやるべきことなのです。

また、この日の稽古ではなかなか再現率が高まらないセリフに関しての変更や削除も行われました。これまで何度も指摘と修正方法を伝えられながらもなぜか改まらなかったセリフは、おそらく本番でも何らかの過ちを生むリスクがあります。物語の中での整合性や重要度も加味しながら、削れる部分は削っていく段階に入りました。作品を成立させるために当初のやりたかったことをいくつも諦めていかなければならないのが辛いところです。もっとも、それは役者自らが招いた結末でもあります。

公演が近付く中、緊張に飲まれる、セリフに縛られる、役がつかみ切れていない…。様々なできていない要素が混在しています。そんな不安や焦りがあるからこそ、一回一回の稽古が大切になってきます。今の役者たちが苦しんでいる要素は、一人で脚本を読んでいるだけでは解決しきれないことばかりだからです。もっと互いを意識して、舞台の上で役として向き合い、そこで感じたことを素直に受け入れることが必要です。お互いがお互いを引き立てている、支え合っている実感がなければ、不安や緊張に立ち向かうことはできません。これは演技の上手い下手や経験の深さには関係のない真理です。どんなに優れた有名俳優でも同じものに向き合っているはずです。ここに特別な人間は一人もいません。一人ではできないことだから一緒に闘っているのです。
そんな思いで取り組んでいる第25回公演「やみのむこうに」の観劇チケット、録画配信のお申し込みはそれぞれ以下のリンクからどうぞ!
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