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7月24日の「Mission」です。

Posted by theatreminori on 24.2014 稽古レポート 0 comments
関東地方も梅雨が明けた見込みだとの発表があり、早速暑い日々が続いています。そんな時節の挨拶をしつつ、カレンダーを確認すると、本番まで2ヵ月を切っていることに気づきます。果たしてこの状態で間に合うのだろうか?という不安は役者、裏方、すべてのセクションに共通する話題です。タイムリミットが迫ってくる中でも、やるべきことがはっきりしているのは幸いです。これも制作で行っている要所要所でのスケジュール確認と進捗状況の管理の賜物です。もっとも、管理しているからと言って順調に進むかというと話は別ですから安心はできませんけれど。

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午前中の制作部では手分けをして衣装と小道具への汚しを入れました。使用感、生活習慣などが反映されたアイテムに仕上げるのが目的のこの作業。どのような色合いをどのような部位に、どの程度入れていくのかの判断は、作業者の描くイメージとセンスに左右されます。指示した側のイメージと作業者のイメージを重ねるのはなかなか難しく、確認してみると少々路線がずれてしまっているものもありました。そんなミスマッチは、最終的に作業指示を出した責任者が修正するという流れになります。どこまで、どのように伝えればイメージ通りの作業を引き出せるのか?頭を悩ませるポイントです。

午後の稽古では稽古参加者の顔ぶれに合わせて選択されたシーンに代役を交えての練習を行っています。全員が揃わない稽古が続く中では、ひとつひとつの動き、段取りをしっかり身に着けることが求められます。なぜなら、全員が合流した際(本番当日かも?)に、それぞれが描いていた相手の動作が異なってしまうと演技がかみ合わないからです。普段代役を立てつつ同じ顔ぶれ同士で稽古をしていると、そんな当たり前ながらも重要なことを忘れてしまいがちです。今回の稽古ではそんな当たり前のことを改めて大切にしながら、動きの確認を行いました。

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脚本を読み返してみると「あ、ここで振り返るって書いてあった」「そうか、確かにこれじゃおかしいことになってしまう」などと、以前に納得していたはずの演技の痕跡が発見されます。繰り返して稽古をすることでそれが身に着くのではなく、なぜか頭から抜けてしまう、あらぬものに上書きされてしまうのは不思議なものです。なぜそのような動作を交えるのか?その登場人物や物語の展開の中での意図を理解し切れていないと、そんなジレンマに陥り、稽古の時間や回数を無駄にしてしまうものです。意図の構築は稽古時間外で十分可能です。むしろそれを踏まえた上で臨むべきなのが稽古のはずです。難しいことのようですが、かなり基本的で不可欠なことです。もう一度稽古に臨むまでの準備に緊張感を持つべきですね。

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そんな思いを込めた、てあとるみのり第13回公演「Mission」は9月19日(金)~21日(日)、北池袋新生館シアターにて公演です!最新情報やチケットWeb予約のリンクは、特設ページから可能です!

7月17日の「Mission」です。

Posted by theatreminori on 18.2014 稽古レポート 0 comments
7月17日は本番約2か月前。衣装確定へ向けた試着が行われる予定の日です。今回の公演は、池袋演劇祭に参加するということで、いつもより早めに準備を完了させておかなければいけない部門がいくつかあります。衣装や小道具もその部門です。本番の1か月前、つまり今から1か月後に、サンシャインシティ地下の噴水広場で行われる演劇祭の「前夜祭・CM予告編大会」に出場するためです。



そんなわけで、午前中の制作部では衣装の作成と衣装に関連した小道具類の作成を急ピッチで進めました。それぞれ分担して作業を行い、可能な限り汚しも入れていきました。「汚し」とは、揃えた衣装に生活感を出すために、意図的に汚れやダメージを入れていく作業・技術のことです。特に購入したり作成した衣装の場合、見るからに新品という感じになり、そのまま着用すると人物というか物語の中で浮いてしまいうので、この作業が重要になります。もちろん、ただ汚せばいいというのではなく、物語の場面、人物の背景・生活習慣などを考慮して、それ相応の色合いや性質の汚しを入れます。

午後の稽古では、午前中に準備した衣装や小道具を試着し、サイズや色合いの確認を行い、可能な限りその状態で通し稽古に臨みました。制作部も必死に作業していたように、役者たちも本番2か月前、仕上がりの目安としてはあと1か月程度という考えから、ピッチを上げ、集中して稽古に臨んでいました。

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まだまだ衣装もメイクも不完全な状態ですが、少しずつそれっぽくなってきました。試着した衣装は、見栄えだけでなく、役者の演技にどのような影響があったかの確認も行って改善作業を進めることになります。役者たちも「ここが、このままだと動きにくいからスリットを入れてほしい」「少しきつめでしたけど動きには問題ありませんでした」など、積極的に要求や報告を挙げていました。

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通し稽古と言っても、全役者がそろっているわけではありません。社会人も多い団体ですので、平日の昼間に全員集合することは想定していません。そこで活躍するのが代役です。ここで紹介している写真の中には本番には登場してこない人物も含まれています。代役担当者は、自分自身も演技を楽しみながら、重要なところではオリジナルの言動を再現しようと真剣に取り組んでいます。そういった影の奮闘があってこそ、通し稽古が円滑に成立し、本当の役に入っている役者にとっても有意義な時間になるのです。

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紹介されている画像も、少しずつ本番仕様に近付いています。「Mission」をご存知の方も初めての方も、いろいろと想像して2か月後をお迎えください!すでにチケット販売も行われています。ご予約は→こちらから

7月10日の「Mission」です。

Posted by theatreminori on 10.2014 稽古レポート 0 comments
関東地方への台風8号の接近がささやかれていた7月10日(木)の活動の様子をお届けします。数名欠席する団員がいましたが、制作部、午後の稽古共に実施されています。



制作部では衣装の決定へ向けての作業が行われていました。仮の布を使って「こういう形で応用できないか?」「この開いた部分をどう隠すか?」「こうすれば1枚で何とかできる」などなど、予算との兼ね合いにも目を凝らしながら、様々な案が出されていました。既製服を使用する役でも、色合い、デザイン、価格を踏まえ、全体のキャラクターとのカラーやイメージのバランスを調整しながらプランを固めていきました。その傍らでは、劇中に使用するある小道具の製造作業も行われていました。

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そして午後は稽古です。最近はどの役者も発声練習に真摯に取り組んでいます。これまであまり重要視していなかった基礎訓練を見直し、たとえ小さな劇場であってもしっかりとメッセージを届けるには必要不可欠な要素であることを再認識しています。腹式呼吸を実感するために寝転がって声を出してみる取り組みを行う役者もいます。試せることは少しでも実践して感覚をつかみ成長しようという姿勢が見られます。

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今回は立ち上がりのシーンと中盤の動きが多いシーンの練習を行っています。前回の通し稽古の反省から声を大きく出そうと意識する役者が多かったです。その意識によってキャラクターの個性がより色濃く描き出される効果もありました。やはり発声は芝居の基本のようです。

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動きの多いシーンでは、演出から指示されている動きの流れが把握しきれずに、異なった動作をしてしまう場面もいくつかありました。ややこしい動きを要求されているわけではないのですが、芝居の流れの中でうまく乗り切れる時と一本調子になってしまう時の差が、まだまだあります。このあたりは我々が劇団として、役者として、それぞれの能力・経験値がまだ低い表れでしょう。少しずつ改善していくには、みんながお互いに意識し合い、力を貸しあっていくしかありません。

本日の稽古が終了し、残りの稽古回数は8回となりました。この日の夕方には池袋演劇祭の説明会があり、素敵なプログラムも入手しました。いよいよ緊張感が現実のものとなってきました。来週の昼には衣装合わせと通し稽古を予定しています。通し稽古もあと4回です!

7月3日の「Mission」です。

Posted by theatreminori on 03.2014 稽古レポート 0 comments
7月に入って最初の活動。稽古では初の通し稽古がありました。まだ公演まで2カ月以上あるので、通し稽古をやるなんて時期尚早かと思われるかもしれませんが…残りの稽古回数は9回。てあとるみのりのスケジュールからすれば、遅すぎるぐらいなのです。

さて、そんな緊張感はひとまず置いておいて、まずは制作部の様子からお届けしましょう。制作部も役者同様に公演までの残り時間を意識し始める段階になっています。裏方業務全般を確認して、予定通りに進んでいない個所を優先的に進めています。そこばかりに気持ちと時間と力を注ぎすぎて、結局全体が遅れてしまいそうな予感もしますが、ここまで来たら目の前の課題をひとつずつクリアしていくしかありません。



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進行が滞っていたグッズと小道具のプレゼンを行い、その打開案を全体で検討。仕上がりまでの留意点を再確認しました。担当が一人で考えて行き詰ってしまったり、方向性を誤ってしまった時でも、このようなディスカッションがあることで、軌道修正が可能になります。集まることができる回数は少なくても、そこで浮き彫りになった課題、ミッションを次回までにクリアすることの積み重ねで、ゴールにたどり着けるでしょう。

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もちろん話し合いだけではなく、グッズ、小道具の製造作業も進行しています。作り方を覚えた団員たちは、じっくりと丁寧に作業に向き合っていました。不慣れな作業に苦戦していましたが、少しずつ軌道に乗って来たようです。公演時に会場でどんなグッズがお披露目されるのか、今から楽しみです。

さてさて、そんな進捗状況でじわじわと進行している裏方の一方で、午後の役者たちが迎えた初の通し稽古は、当然ながら緊張感あふれるものでした。これまでの自分の準備がどの程度通用するのか?イメージしていた通りに物語を一本表現できるのか?それぞれが目標と課題を持って臨んだ時間です。

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必ずしも大成功とは言い難い、「もっとこうすればよかった」「まだまだ準備不足だった」「思った通りにできなかった」「間違えてしまった」などなど、役者の反省の弁は様々でした。緊張感からなのかいつもよりも声が小さかったり、テンポが悪かったり、動きが先走ってしまうことも多々ありました。また、予定していた到着時刻に遅れて到着し、出番に間に合わなかった役者と、そのため急遽一人でアドリブでつないでいく羽目になった役者もいました。思い返せばネガティブなことばかりです。

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しかし、代役以外の役者はほとんど脚本に目を落とすこともなく、それでも芝居を止めず、不必要に記憶をたどる間がなかったことは評価できるはずです。できなかった部分に目が行ってしまいがちな通し稽古ですが、このようにチャレンジに対して成功に値する内容も、各自が気付き、振り返れると明日につながります。もちろん、客観的に見て改善すべき点、根本的な未達成部分も全員に存在しています。良い点も悪い点も、次の稽古までにしっかりと活かすこと。これが本日を終えて役者たちに課せられた「Mission」なのです。

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