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1月25日の「ボーダーライン改編版」です。

Posted by theatreminori on 26.2018 稽古レポート
「影の舞台」公演のチケット販売も開始された中、てあとるみのりでは2月6日(火)に北本市文化センターで開催される地域イベントへの出演に向けた「ボーダーライン」の準備に勤しんでいます。
2月公演の詳細は→こちら

午前中の制作部では「影の舞台」用のグッズ作りとDM発送の準備を中心に行っています。先週に引き続き、団員の個人的つながりがあるお客様や関係機関に対しては、宣伝のためのDMを手書きで作成しています。「見に来て下さいってつけた方が良くない?」「あんまりかしこまらなくてもいいんじゃないか?」などなど、不慣れな手紙というメディアに苦戦しながらも、丁寧に文章を綴っています。

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また、2月の「ボーダーライン」のための衣装の確認も行いました。第18回公演では真夏の公演でしたので衣装も夏服が中心でしたが、今回は冬の公演になるため、何名かの出演者は衣装の変更を行っています。役のイメージを壊さないように、なおかつ季節的な違和感をなくせるような衣装の準備・調整を実施しています。第18回公演版をご覧になった方で、2月の公演もご覧いただける機会がありましたら、衣装の違いを探してみるのも面白いかもしれません。

午後の稽古では「ボーダーライン改編版」に取り組みました。公演までの稽古は今回を入れて2回だけ。役者は脚本を手放して、本番を想定しながらの稽古に臨んでいます。脚本が改編されている(上演時間を短くするための編集)ため、どうしても以前のセリフをそのまま言ってしまったり、新しく加えられたセリフが出てこなかったりというトラブルが多く見られ、ちょっと心配になる内容でした。もちろんそれは演じていた本人たちが一番よくわかっていることです。ここでの手応えを役者たちがしっかりと持ち帰り、次週の最終稽古までにきっちりと仕上げてくることでしょう。

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一部の役者は自分の活動の合間に積極的に「セリフの練習しよう!」「もうあと少しだから覚えないと!」と、自ら相手役に声をかけ、貪欲に本番前日まで自主練習のスケジュールを決めていました。普段はのんびり構えているような雰囲気がある団員たちもいよいよ目の色が変わってきました。2月の公演はいわゆるアウェイ公演。初めててあとるみのりをご覧になるお客様がほとんどです。少しでも私たちの取り組みの本質と真意が伝えられるように、芝居の品質をいつも以上に高めていこうという意欲を持って取り組んでいます。「ボーダーライン改編版」は2月6日(火)13時40分ごろから北本市文化センター大ホールにて上演です!

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1月18日の「ボーダーライン45分改編版」です。

Posted by theatreminori on 19.2018 稽古レポート
今週から「影の舞台」の稽古は一度お休みで、鴻巣北本自立支援協議会主催のフォーラムで上演予定の「ボーダーライン45分改編版」の稽古が始まります。午前中の制作部はその「ボーダーライン」に向けた衣装や小道具の準備と、第19回公演「影の舞台」のグッズ作りが並行して行われています。

そんな午前の制作部では、第19回公演「影の舞台」のフライヤー(チラシ)の印刷が終わり、業者から引き取ってくるという、うれしいイベントがありました。現物が到着し、箱が開封されると「うわぁ!」「いい感じ!」「すごーい!」といった感嘆の声が数多く上がりました。今回のデザインは今までのてあとるみのりとは一味変えていますので、団員からの反応も大きかったようです。今年は活動開始から10周年になるため、それを記念したマークも入っています。裏面も必要な情報がわかりやすく並んでおり、団員の反応も良かったです。お手に取る機会がありましたら、ぜひご覧になってください。

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こうして出来上がった宣伝材料を、ダイレクトメールで発送する準備も始まっています。いつも闇雲に発送しているわけではなく、団員とのつながりがあるお客様や事業所を中心に(もちろん直接宣伝に伺える場所には直接出向きます)、その団員が直筆のお手紙を添えてのダイレクトメールです。普段はかしこまった文章を書く機会が皆無な団員たちが、緊張しながらも真剣に心を込めてしたためたご案内文です。少しでも多くのお客様の心に響くよう、祈るばかりです。

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午後の稽古では、改編された「ボーダーライン」の脚本配布が行われました。長さが第18回公演のバージョンから約半分になっているため、かなり大きな変更が加えられている箇所もあります。団員たちは興味津々で脚本を手に取って黙読していました。同時に、公演する会場が700人規模の大ホールであることと、そこに見合った演技の仕方を意識する必要性についての解説がありました。これまでも豊島公会堂(現在再開発中)、あうるすぽっとといった大舞台を体験させていただいたことがあるので、その記憶と経験を生かし、その時に陥ってしまった失敗(どうしても舞台奥に立ってしまう、舞台の広さを生かせないなど)を繰り返さないように対策したいところです。

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稽古ではその点に重点を置いた演出が目立ちました。指先や表情の細かい演技に力を注いでも、ほとんどのお客様には物理的に伝わらない環境です。また、声を大きく出さなければいけないという条件もあります。演出からは「もっと大きく動きましょう」「体を大きく動かすことで声も比例して大きくなります」「もっと、相手の方ではなく、前を向く回数・時間を増やして、観客に状況や心理を伝えましょう」「言葉を言い切ってから体を向けるのも見せ方のひとつですよ」などのレクチャーがあり、実際にひとつ一つの会話を切り出し「一度距離を詰めて、逃げて、また追いかけるというパターンを入れて、舞台を大きく使おう」「相手を制するときは手先で止めるだけではなく、足も一歩動かすことで分かりやすくなる」といった具体的な演出がありました。そのセリフに該当する役者以外も「そうか!歩くときにフツーにこうやっていてもわかんないんだ」「もっとこんな感じで動かないとだめってことですね」と、自分自身の役に重ねて理解していました。

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ダンス練習も実施しました。「ボーダーライン」で人気だったあのダンスの他に、今回はもう1曲、これも何度か披露したことがあるお馴染みのダンスを追加しています。どちらのダンスも編成が少々異なるので、ポジション決めや、グループの設定などを行ってから実際に何度か踊りました。過去の公演で練習を繰り返したダンスだけに、最初は不安定だった団員も、少しずつかつての動きの感覚を取り戻していました。舞台の大きさに負けないように、元気いっぱいに踊ることを目標に取り組んでいます。

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ボーダーライン」を演じた第18回公演は2017年8月。約半年しか経っていない中での再演の機会です。イベント主催団体様からのお誘いには心から感謝しています。プログラムの関係で45分間という制限時間がありますが、短くなった作品の中に、本質的なメッセージはしっかりと色濃く残してあります。そして、この半年、私たちは舞台の中で、舞台の外で、それぞれが様々な体験をしてきました。それはすべてがハッピーなものではありませんでした。苦しいこと、悩ましいこと、悲しいことの方が多かったかもしれません。そんなそれぞれの思いが半年間でしっかりと蓄積し、個人の成長を促しているはずです。この「ボーダーライン」は、そんな私たち一人一人の成長を証明するための舞台でもあります。

1月11日の「影の舞台」です。

Posted by theatreminori on 12.2018 稽古レポート

てあとるみのり春の公演情報】

てあとるみのり第19回公演影の舞台
2018年3月9日(金)~11日(日) 北池袋 新生館シアターにて
チケットは間もなく販売・予約開始予定です!

てあとるみのりイベント公演「ボーダーライン(改編版)」
2018年2月6日(火) 北本市文化センター大ホールにて
特設ページ→こちら
イベントホームページ→こちら

はあとの木マルシェ+(朗読劇ブースに参加)
2018年2月14日(水)豊島区役所1階 センタースクエアにて
はあとの木ブログ内のイベント情報→こちら



1月11日(木)。午前10時から12時にかけて行われた裏方部門の活動、制作部の内容から紹介しましょう。この日も公演での販売を想定した手作りグッズ製造を手掛ける班と、第19回公演の衣装を調整する班、イベント公演用の衣装を製造する班に分かれて活動しています。どの班も手際よく、黙々と作業を行いました。編み物の技術を用いたグッズを中心に創っている「K&Kブランド」創始者の大女優は、いつもより早く姿を見せたものの「あー!私が大変!」「かぎ針ない?忘れてきちゃったー!」と致命的な忘れ物をしてきたため大騒ぎでした。結果的に他の団員が所持していたかぎ針を用いて作業を行うことができ、事なきを得ています。基本的には静かに集中した時間でしたが、こういったハプニングが突発的に怒るのも、制作部ならではです。

また、この日は第19回公演影の舞台」のフライヤー(チラシ)の印刷業者への入稿が行われました。この日まで総監督と制作が表と裏面それぞれを担当して、切磋琢磨しつつ仕上げたデザインです。次週の活動には印刷の終わった現物が納品されます。団員たちにはいち早く入稿したデザイン(試し刷りしたもの)を公開しています。「影だ!」「かっこいい!」「ジョッピーが隠れている!」と、一同大興奮でした。

13時から21時まで開催された稽古(16時以降は任意参加)では、第19回公演影の舞台」のシーンごとの練習、ダンス練習を行っています。ダンス練習は学生の団員が合流するたびに15分間ほど実施し、反復トレーニングしています。「振り付けを頭で追いかけるのではなく、歌・メロディをたどるように動くこと」というアドバイスの下、技術や可動範囲にこだわらず思い切って自発的に動くことで、少しずつダンスっぽくなってきました。どうしても自信がないと、前に人を置いて、その人の動きを見ながら動こうとしてしまいます。これでは曲とのシンクロは実現できません。素人目に見てもずれている、テンポがあっていない、遅れているのがわかってしまいます。何よりもダンスではなく物真似になってしまいます。ひとりひとりが、他人に頼らず、曲と一体になることに集中して動かなければ、いつまで経っても上達しません。今さらながら、そういった振り返りを受けて目が覚めた団員もいたようです。

お芝居の稽古でも似たような話がありました。既にセリフも頭に入っていて、脚本を手放しても問題なく演じられそうな役者が「心もとない」「どうしても不安で」という理由で脚本を手放せずにいました。演出からは「セリフ覚えに自信がない、心配だという人ほど早く脚本を手放すべき」という理論が説かれました。早く脚本から目を離すことで自分ができていない部分、どうしても間違えて言ってしまうセリフを早期発見でき、時間が潤沢にあるうちに修復し、反復練習する機会を活用してい心と体に言葉を浸透させることができるからです。直前まで脚本を見て演じるのは、この調整や自覚を行う時間が少なく(見ながら演じればセリフのミスは起こらないし、なぜそう言うのか、どうしてその言葉が出ないのかを考える必要もない)、いざ本番という時に苦労してしまいます。いつまでも脚本片手に演じるというのは、セリフに自信がある人がやることなのです。稽古で「できないこと」を発見しない限り、公演でできるようにはなりません。そもそも芝居の流れ、相手の気持ち、自分が演じる人物の心情などに集中できません。



この話を受けて、先述した役者も脚本を手放して稽古に挑みました。細かいセリフのミスやアドリブも散見したものの、役の雰囲気がガラッと深まり、本人も「手放した方がやりやすかった」「やってみてよかった」と実感を得ていました。稽古の場で何度も繰り返す失敗は、公演というたった数回しか与えられないステージでの成功の為です。稽古で失敗しないことを目指しているのではなく、公演の成功を目指すのが稽古です。できるようになるために失敗するべきなのです。お芝居の稽古はもちろん、ダンス練習もそうです。それ以外にも我々の日常生活でも似たようなことが当てはまる場面がたくさんあるはずです。

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物語の中で特定の小道具を使用する人物もいます。その道具の使い方、それを持った時の動き方ばかりが気になっている役者もいました。そもそも、その人物はなぜその道具を使っているのか?脚本に指定されているから、ではありません。その人物の生い立ちの中で、その道具を使用せざるを得ないような事情があったからです。例えば杖を突いている人物は、脚が不自由だから杖を使っているのです。「脚が不自由」ということには、痛いからなのか、動かないからなのか、疲れているからなのか、怪我をしているからなのか、義足だからなのか…など、様々な要因が考えられます。そういった要因、エピソードがあるからその小道具を使用しているのです。形式的に使い方だけ演じようとしても、それは演技ではなく物真似です。要因の部分を人物の中に落とし込んで、そこから派生する動作や感情の末端に小道具があるのです。改めて言われるまでもない話のようかもしれませんが、実際に何度か演じていると、忘れてしまいがちな考え方です。もう一度原点を見つめて取り組むには、いい機会になったのではないでしょうか。

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さて、「影の舞台」の稽古はこの日でひと段落です。次週からは2月6日のイベント公演に向け「ボーダーライン」の稽古がスタートします。こちらは短期集中で一気に仕上げていきます。役の思考を切り替えつつ、お芝居に取り組む気持ちは同様に、しっかりとそれぞれがそれぞれの役割に向き合っていくことになります。限られた稽古回数を無駄にせず、お客様のために頑張ります!

1月4日の「影の舞台」です。

Posted by theatreminori on 05.2018 稽古レポート
てあとるみのり今年春の公演情報】

てあとるみのり第19回公演「影の舞台
2018年3月9日(金)~11日(日) 北池袋 新生館シアターにて
チケットは1月中旬販売・予約開始予定です!

てあとるみのりイベント公演「ボーダーライン(改編版)」
2018年2月6日(火) 北本市文化センター大ホールにて
特設ページ→こちら
イベントホームページ→こちら

はあとの木マルシェ+(朗読劇ブースに参加)
2018年2月14日(水)豊島区役所1階 センタースクエアにて
はあとの木ブログ内のイベント情報→こちら



改めまして、新年あけましておめでとうございます。昨年は多くの方々のご支援を賜り、深く感謝申し上げます。本年もより一層のご支援とご愛顧のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

そんなわけで新年最初の活動になりました2018年1月4日(木)。午前中の制作部の様子からお届けしましょう。昨年最後の活動から、インターバルはいつも通りの1週間。それほど劇的な展開があるわけでもなく、グッズ、衣装、小道具作りが並行して行われていました。グッズでは、販売するグッズ以外に、今回もご来場者から抽選で数名の方に差し上げるプレゼント企画があります。前回は「人工苔玉」なる、中泉けい子プロデュース商品がプレゼントされましたが、今回も中泉けい子が何か画策しているようです。詳細が決定いたしましたら、可能な反中で情報を公開いたします。抽選でゲットするには対象の上演回へのご来場が必要になると思われます。ぜひ、ご自身のスケジュールとご調整のうえ、ご来場ください。

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午後の稽古では、まだ冬休みを取得しており、実家や親戚との付き合いの都合上、欠席する団員も数名見受けられました。それぞれの生活の中で迎える季節行事ですので、致し方ないところです。もちろん、参加した団員たちは稽古で代役のサポートを行い、自分自身の役に対しても集中して取り組む姿勢を見せていました。全員揃わなかったとしても、特に大きな問題がない稽古でした。

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演出からの振り返りで特に強調されていたのは、「なぜその感情や動作が出てくるのか?」「動機付けはどこにあるのか?」といった、人物像の「現実味」に関連する内容でした。瞬発的に怒ったような演技や困ったような表情を演じることができる役者はいるのですが、そこに至るまでの準備段階(伏線)を表現しきれていないという課題についての掘り下げです。役者自身も「この人の話を聞いている時間に、どこを見ているのだろうかっていうのがよくわからなくて」「自分の中でも一本になっていない気がする」などと感じているようでした。じっくりと演出とのディスカッションを経て「そういうことですね!」「その方向性でつなげられるように頑張ります」と、一様の納得は得られたようでした。あとはそれを具現化するだけです。一本の筋道の上に人物の感情や行動の起伏を重ねていく作業は、演技の構築の基本でありながらもかなり奥深くて難しいものです。しかし、お客様により深い共感や感動を届けるには疎かにはできません。

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また、人物を演じるということの奥深さについて触れる振り返りもありました。物語の中の人物は、様々な状況下において、素の自分から求められている自分へと変身している。つまり、現実世界の我々が、プライベートと会社・学校などと人間を使い分けていることと同じことが、芝居の中の人物にも発生していて、その構造を意図的に描き出すことで、人物の個性をより深く表現できるようになるという話です。わかりやすく言えば、2段階の役作りを行うわけです。役者Aが人物Bを演じるのではなく、役者Aが人物Bを演じている人物Cを演じるという構造です。これもなかなか難しい挑戦ではありますが、意識しているかそうでないかによって、お客様に伝わる印象は大きく変わってきます。より現実的な、共感できる人物を演じたいのであれば、避けては通れない道なのです。

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このように、本日の稽古では形式的な動き方、立つ位置にはほとんど触れることはなく、演じることの内面に迫った演出が与えられていました。大事なシーンでは特に念入りに、時間をかけていました。いよいよ深い部分の構築にもテコ入れが行われているという印象です。それでも稽古場の雰囲気はピリピリしたものではなく、笑顔と笑い声が良く交わされる、とても明るい、前向きな雰囲気でした。役者たちがひとつひとつ大切なヒントを得て、それまでの方向性のずれを笑えるほどに納得できていたからなのかもしれません。今後のスケジュールの中では、2月6日(火)に北本市文化センターで予定されている「ボーダーライン(改編版)」に向けた稽古も始まります。一度「影の舞台」の稽古から離れるまでに、このような積み重ねをしっかりと形に仕上げていきたいところです。

本年もよろしくお願いいたします!

Posted by theatreminori on 01.2018 お知らせ
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いつもたくさんのご支援、ご来場、ブログ拍手、誠にありがとうございます!
本年も引き続き、てあとるみのりをよろしくお願い申し上げます!


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