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11月27日のてあとるみのりです。

Posted by theatreminori on 27.2014 稽古レポート 0 comments
11月最終週の活動は、午前の制作部によるフロア清掃からスタートしました。日頃活動で使用しているフロアとエアコン、空気清浄機のフィルターを清掃しました。快適な環境で活動できるように、また、毎回フロアを使っている感謝をこめて、参加者全員で一足早い歳末大掃除のように作業しました。

その後は、2月の公演に向けた役割の整理と担当者(リーダー)を決める話し合いを行いました。これまであやふやなうちに公演が近付き、いつの間にか出来上がっている(一部の人がすべて請け負っている)ことになっていた役割を改めて見直し、全員が何らかの役割を担って準備を進めることにしました。これまでなかなか踏み込む機会がなかった衣装、音響などの裏方業務にも「この機会にやってみたい」「上手くできるかわからないけれど知恵を出し合いたい」と手が挙がりました。まさに一丸となっての舞台作りが始まりました。

午後はいつものように稽古です。基礎訓練と申し送りを終えてから、さらに心と体を温めるためにポーズゲームを実施。それまでは「眠い、疲れた、もうダメ~」と寝転がっていた役者も、これをきっかけに「目が覚めた」と生き生きしだしました。

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そこから「点と線」の第6稿の読み合わせに入りました。第5稿と展開が変わっているところもあり、最初は戸惑う役者もいましたが、一度読んでから状況を確認していくと「そうか、そうやって動かないといけないのか」「前へ出すぎちゃダメなのよね」「もっと早くセリフを入れないと」など、改善しなければいけない点が次々と見つかりました。今回の試作脚本の稽古では、この感覚を役者たちに持ってもらうことも重要なテーマです。ただ演出に言われてやり方を変えるのではなく、なぜそのような見せ方が必要なのか?ここでどう動くべきか?といった理由を把握してほしいのです。

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演技力を向上させようという大きなテーマに挑むにあたって、基礎訓練を積み重ねることも重要です。ただし、基礎だけできても大きな進化は期待できません。基礎を生かす応用技術も必要なのです。脚本が少しずつ練成されてくる中で、役者たちの能力も底上げされていくことに期待です。

ちなみに、この日の稽古には、かつて「hide-and-seek」のハイド役、「ミンナ_シッテル」のキャプテンオスカー役で人気を博していた元団員が見学に立ち寄っています。突然の来訪に驚く人、感激する人続出でした。

11月13日のてあとるみのりです。

Posted by theatreminori on 14.2014 稽古レポート 0 comments
午前中の制作部も、現在は少し緩やかに進行中です。まだ具体的な公演準備に入っているのがチラシ作りぐらいなので(それもまだ脚本が確定していないのでイメージ作り程度)、短時間で終了しています。「点と線」というタイトルから何を連想するのか?今のところ、それほどひねりのあるデザインは出て来ませんが、こうやってイメージを構築する、何らかの形にしてみるというのは、とても大切な作業です。これから先、具体的に作品が仕上がったときに、すぐに様々なイメージと融合させることができるはずです。

チラシの話以外に、本日は全員にまだ空欄だらけのスケジュール表が配布されています。とりあえず公演の日は決まりましたので、そこに向けてかなり大まかな予定が書かれているだけです。いつになったら脚本ができるのか?役者の通し稽古はいつなのか?すべては謎のままです(笑)

さて、午後の稽古では入念に基礎訓練を行ってから、新作「点と線」の第5稿を読み合わせました。本日のテーマは、このショートシナリオを初見から2時間足らずで、それなりに見ることができるパフォーマンスに仕上げること。ただ読むだけでは気付かない、舞台上で求められる動き、演出要素にまで気を使って、みんなでアイディアを検証しながら作ってみました。短時間の取り組みながらも、かなりの進化を感じさせてくれました。「このままこの役をやるのであれば…」という仮説のもとに、演じ方、見せ方の案を語る役者もいました。まだまだ試作段階のシナリオですが、モチベーションは高まっています。

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今回苦労したのは何人かの人物が群れを成す、群衆シーンです。それぞれが騒然とした雰囲気の中で次々にセリフを発するのですが、位置関係、セリフと同時に発生する動きを確認しながら、時には段取り通りに、時には臨機応変にフォローし合いながら、全体でその雰囲気を生み出していきます。すんなりその空気に乗れる人と、少し考えてしまう人。役者にもいろいろなタイプがいます(てあとるみのりは特に極端です)。そんな差のある役者がひとつの群集として生きた動きをするのは、なかなか大変なことでした。それでも、少しずつ円滑な群衆が出来上がっていく様は、見ていても楽しいものでした。

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実際に演じている姿から脚本に反映されていくアイディアも多々あるもので、今回のセッションでも様々な可能性を感じることが出来ました。もちろん、このままの展開、登場人物で進む保証は一切なく、一期一会のパフォーマンスになるかもしれません。現に、第4稿から第5稿の改稿では、かなり大きな場面や人物の変化が施されていました。これから先もあと何週間か、進化と変化と時に退化を繰り返しながら、物語が熟成していくはずです。

11月6日のてあとるみのりです。

Posted by theatreminori on 06.2014 稽古レポート 0 comments
本日の稽古では発声練習、早口言葉練習、ポーズゲームという基礎練習それぞれにおける、取り組む際の留意点を再確認しています。普段繰り返して練習していると、その練習が何になるのか、演技の何に役立つのかということを忘れて、ただの慣例になってしまうこともあります。そんな気持ちで練習しても効果は反映されませんし、時間の無駄になってしまいます。時々、基本的なことを思い出し、改めてみんなで共有することが大切です。



基本中の基本を意識することで、訓練する意義も効果も変わってきますし、何よりもそんな練習風景を見ているだけで楽しくなってきます。お互いに楽しみながら成長できれば言うことなしですね。

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基礎練習に続いて「点と線」の試作バージョン第4稿の読み合わせです。今回は動きや立ち位置、ト書きの間の演技に意識を持つことをテーマにしています。ひとまず立って動きながら読んでみて、動きの整理や確認が必要だと思われたシーンをみんなで拾い、調整しました。それを踏まえて改めて動きながら通して読んでみるという取り組みです。

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もちろん、すべてのシーンが段取り通りに収まったわけではありません。つい先ほど決めたことがもう忘れられていることも珍しくはありません。「自分はこの辺に立てばいい」という認識だけでは、誰か一人の小さなずれを全体でカバーし、その場で再調整することができません。全体としてどう見せたいか、観客側にどう映っているのかを理解しながら、舞台の中で対応していかなければいけません。てあとるみのりの役者たちは、このセンスが不足しているように感じます。もっとセリフ以外のことを脚本から読み取っていく力が必要です。何をどう伝えたいシーンなのか?そのために何をすれば効果的か?演出に指示される前に提示できることが望ましいのです。

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まだ脚本が確定したわけではないものの、何回か練習している中で、苦手とする部分、今後も課題になるであろう部分が浮き彫りになってきました。全体で早い段階から意識して、どのような脚本になったとしても、その課題をクリアした仕上がりにしていきたいところです。今の段階の稽古にも十分意味があるのです。むしろ、脚本が固まる前の方が、その都度、柔軟に考えることが求められるので、訓練には向いているのかもしれません。ひとつの形の繰り返しになると、本来根源にあるべき意味合いや関係性を忘れて、ただ覚えただけの動作になってしまいかねないものですので。

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