「宿題やってきましたか?」
そんな声が朝から聞こえてきてました。設定を考えてみても、どうしても表面上だけが完成していってしまうように見えます。自分自身に置き換えてみると家族や経歴…人生というものは、当たり前に存在しています。
何故?や過程は?など、自分が築いてきた歴史について考えたことなんてないでしょう。
だからこそ、とても難しいんだと思います。でも、この宿題は…自分自身を見つめなおすためにとても良い機会になるのではないかと思います。何故なら、与えられた役は…与えられた本人が作り上げていくものです。いわば…もう1人の自分なのです。自分自身の中にある嬉しい感情や悲しい・辛いといった負の感情、今まで体験してきた経験全てを活かして役作りは行なわれます。役と自分を切り離すのではなく、鏡のように向かい合っているのだと認識していくことが大切なんだと思いました。
「宿題は、いつまでですか?」
そんな質問もありました。公演終了まで、この宿題は続いていきます。全員が何を聞かれても、また…何を言われても答えられるようになったとき演技という枠を越えて、感動を呼び起こせるのだと思います。今はまだ考えているものと演技がリンクしていないように窺えます。表面だけ取り繕っても中身がからっぽでは…見ている人に何の感情も与えることは出来ないでしょう。まだまだ始まったばかり。しかし、そこに妥協することなく…深めていってほしいと思います。
しかしながら…練習風景は、毎回練習する毎にレベルが上がってきているように思います。過去の練習では、自分の出番まで集中力が続かず…ボーっと過ごしてしまっていたり、出番を忘れてしまうなどしていました。また、自分の演技に自信が持てないせいか…演出家をチラチラみる方もいらっしゃいました。
時の流れに合わせ、人は変化していくのですね。今回の練習では、上記のような動きが少なくなっていました。みなさんが、練習に集中していることが窺えます。歴史が、動き始めた瞬間といえましょう。
6月の今現在ここまで高い集中力で練習が出来ていることが素晴らしく思います。8月の通し稽古、また9月の公演に向けて頑張っていきます!!
以上、saeでした。