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6月15日の「#テントチ」です。

Posted by theatreminori on 15.2023 稽古レポート
いよいよイベント情報も全面的に解禁され、「#テントチ」が動き始めました。その御話の前に、今月の前半を振り返っておきましょう。

6月は1日(木)、8日(木)の午後はともに劇団員が状況設定と展開を考えた短い物語(ワンシーン)を演技として仕上げていくワークショップを実施しました。課題は「どう見せるのか」「どう見えているのか」の意識をもつことです。いわゆる演出的な視点、思考をもって自分や周囲の演じ方を考えるという練習でした。

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これがなかなか難しく、どうしても演技(表現)のベクトルが舞台の内側に集中してしまいました。つまり目の前の相手とは没入感を持って向き合って演技を頑張っているのですが、肝心のお客様にはその表現が向けられていないということです。客席からの視点を持つことと、他者の演技をどう引き立たせるか、お互いに何をどうやって表現したいのかの共有がなかなかできませんでした。日常的には自然な体の向きも、演劇というパフォーマンスになると逆に不自然になってしまうことを、ひとつひとつの事象を例に挙げて振り返りました。

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演出がいない状況であれば、このように自分たちで見解をかわして、何をどう見せるかのプランを作り、アレンジしていかなければいけません。実はこれは稽古に臨む姿勢そのものでもあります。効率よく効果的な稽古を行うには、全て演出とのやり取りだけに期待してはいけません。役者同士でコミュニケーションを取りながら、ある意味勝手に演技を修正、発案していかなければいけないのです。この準備ができていれば稽古で演じる際のスタートラインをぐっと押し上げられ、同じ稽古時間でもものすごく質を前進させることができます。2週にわたってそのやり方と感触を演習しました。

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そんなトレーニングを経て、いよいよ15日(木)の稽古で、萬劇場夏の短編集上演作品「#テントチ~転生したら土地の価値で人の価値が決まる世界だった話~」の脚本が配本されました。事前にあらすじやプロット、作品テーマなどの説明を受けていたにもかかわらず、脚本を手にした団員はものすごく真剣に中身に目を通していました。

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その後は既に配役が決まっている(当て書きされている)役者、役が確定していない役者、短編集には出演しない役者全員で、まずはどんな雰囲気なのか、どのぐらいの長さなのかを理解するために読み合わせを行いました。今だからこそできる役、あえて挑戦的な役など、確定していない役者は楽しみながら読んでいました。脚本の長さが予想通り、数分間長かったことが、今後の改善点です。

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この日は萬劇場夏の短編集の宣伝用チラシも配布されています。劇団員は自分が宣伝に行ける相手、郵送する相手をイメージして、まずこの段階で欲しい枚数を申告してチラシを持ち帰っていました。

さてさて、そんなわけで、萬劇場夏の短編集2023のチケット販売開始は6月20日(火)です。てあとるみのりの上演スケジュール、ご予約のリンクなどは、近日中に特設ページにてご案内いたします。どうぞお楽しみに!