第26回公演「Mission」の上演も終了し、4月末には録画配信も終了します(お申し込み受付はすでに終了)。3月上旬の公演終了以来ブログの更新が滞っておりましたが、てあとるみのりは活動を続けておりました。
毎週木曜日の午後の稽古では12個のセリフだけが並んだ短い脚本を題材にして、どんな場面設定か、人物設定なのかを2チームにわかれて自由に検討し、その設定に基づいた演技を表現するというワークショップを繰り返し実施しています。

考えた物語のプランが演技という表現でどれだけ相手チームに伝わったかを検証し、改善すべき点を深く掘り下げて考えるという、とても深い学びになるような取り組みです。

2チームとも同じセリフの書かれた脚本を使用するので、どんな解釈をしてどんな展開にするのか、お互いのアイディアが気になるところです。そんな緊張感や焦りを存分に感じられるように、あえてホワイトボードを挟んでそれぞれが協議するスタイルをとっています。

このワークショップを始めた頃はアイディアはたくさん出るのだけれど、それを物語にまとめきれない、人物の設定に生かし切れないという行き詰まりがすぐに生じていましたが、総監督からまずはどの部分をどのように考えていくのかのレクチャーがあるうちに、少しずつ前進できるようになりました。

参加人数が少なめで2チーム形成できない場合は全体で物語の各種設定を話し合います。いつ、どこで、誰が、何を、どうした、それは何故なのかという要素を可能な限り具体的に深く共有することで、誰がどの役を演じても表現の軸や根源がぶれなくなります。逆に単にそれっぽく演じようというイメージ共有だけですと、演技がバラバラになり、どんな場面なのか、どんな人物同士が関わっていたのかが伝わりません。総監督はこういった設定作りや役作りを植物に例えています。花や葉ばかりに目が行きがちですが、物語の根をどのようにしっかりと育てるかが重要ですということです。切り花のような演技ではすぐに枯れます。しっかりとした演技の根拠、軸になる幹があってこそ、どっしりとした安定感と成長が見込める演技になるわけです。
さて、午前の制作部についておしらせです。実は3月末で制作部は活動を終了しています。これまで木曜の午前に集まってグッズ作りや衣装作りを行っていましたが、その活動はてあとるみのりから切り離されました。ハートランドみのりのグループ活動のひとつとして、演劇のグッズにこだわらない新しいものつくり活動になりました。
設立から15周年を無事に迎え、今年度は様々な変化の中でシンカを果たそうとしているてあとるみのりを今後ともよろしくお願いいたします。