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10月27日のてあとるみのりです。

Posted by theatreminori on 27.2022 稽古レポート
10月最後の活動日。午前中の制作部では恒例のラジオ体操(第1・第2)からグッズ試作へと。いつも通りの流れです。今週は試作したグッズが形になってきたことで「ここはこのぐらい重ねればいいですかね?」「色はこれでいい?」「思ったよりきれいにできました」などと、形状や品質、製造過程の手法などの確認が随時行われました。これまでに比べると作業の速度が上がっているように感じます。



ここでの改善点を次の試作に生かして、さらに品質や仕上がりのレベルを上げていきます。編み物系商品ではまだ十分足りると思われていた毛糸が足りなくなってきたようで、買い出しも検討されていました。こちらもこれまでに比べて製造速度が上昇しているからこそでしょう。

午後の稽古では某抜粋脚本の第5弾を実際の稽古と同じような形式で演じました。今回取り上げたシーンは動きがとても豊富で、いわゆるト書きに書かれていることを理解して、必要な動作やセリフに明記されていないアドリブ的な演技まで求められます。余所の劇団ではあまりないことかもしれませんが、てあとるみのりの役者の多くがト書きをちゃんと読んで理解しようとしないという特徴を所持しています。このブログでも再三再四表現されている「脚本のセリフだけ見ている」現象です。

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今回はまずト書きを全員で読みながら、必要な動作をなぞって行き、随時セリフを入れ、また動きを確認して…という、段取りを丁寧に確認してみることから始めてみました。案の定、ここから大苦戦。どこに向かっていくのか、誰に声をかけるのか、どのタイミングで動き出すのかなど、実際にはト書きに書かれているはずなのに理解が及ばず、然るべきタイミングで棒立ちになる役者が続出しました。これには演出も「これが本当の稽古だったら、公演まで1年あっても間に合わないぞ」と頭を抱えていました。

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それでも何度か繰り返して段取りを修正していくうちに、動きとセリフの兼ね合いは修正されつつありました。なぜそう動いているのか、誰に向かって声をかけているのかなど、セリフや動作の裏側を読み取ることは相変わらず苦手なようで、演出からも「誰に向かって言ってます?」「ここで騒いでいるときの気持ちは?」などと役者への確認が相次ぎました。それぞれにどのように考え、イメージすればよいかのアドバイスもあり、役者たちは「わかりました」「なるほど」と理解を示していました。

最後に演出から、「実際の公演へ向けた稽古ではここまで丁寧に書かれていることを読み解くことはしないし、一カ所このように考えてみてと伝えたことは他の全てのセリフにも共通することなので、次の稽古までに他のセリフに同様の考え方で根拠を持たせるようにしてこないと稽古が進まない」という言葉がありました。これはいよいよ次回から3月公演へ向けた稽古が始まるという宣言でもありました。劇団員たちも身が引き締まったようです。そんなわけで、本日の稽古はここまでです。