東京は昨夜から一気に冷え込んできました。6日(木)は11月下旬から12月上旬並みの気温とのこと。活動に集まった団員達も口々に「寒い!」「一気に気温が下がりましたね」と驚いていました。
この日は10月下旬に参加する某学園祭で販売するグッズを作るという活動でした。午前中の制作部では午後のメイン作業に備えて、プラ板アイテムの試作を行っています。どのぐらいの所要時間なのか、どんな留意点があるのかなどを確認しながら、製造の工程を総確認しました。プラ板に関しては過去にも数多くのグッズに導入してきましたが、実際に作業するのは久し振りです。作ってみると「どうやったっけ?」「最後ニス塗りましたよね」など不明点が何点もありました。懸念されていた所要時間は思ったほどではなく、むしろ素材が足りなくなりそうな予感もあったので、急遽素材の追加買い出しにも出かけました。

こうして迎えた午後には、学園祭で一緒に販売を行う学生と共にグッズの製造を行いました。2種類の商品を製造するので、大きく二つのグループに分かれての作業でした。製造したのは①ジョッピーをモチーフにしたプラ板キーホルダー②クルミボタンで装飾したヘアゴムの2種類です。グッズを作るのが大きな目的ですが、協力し合いながら作業し、学生と交流することも大きな目的です。

劇団員も学生もまさに和気あいあいと、お互いに声を掛け合いながら作業していました。クルミボタンチームはなかなかうまくはまらないボタンの裏面をあの手この手ではめ込もうとしていました。最終的には学生からの「肘でやったらどうか」の提案を受けた劇団員がエルボードロップの勢いで実行。見事にボタンを仕上げていました。プラ板チームは作業が進むにつ売れて焼く、ニスを塗る、キーチェーンをつけるなどの工程が増えていき、持ち場を流動的に変えての作業でした。学生から「焼き入れて来ます」という報告があると、劇団員が「思い切り焼き入れてやってください」と茶化す場面もありました。どちらのチームもこのように冗談を交わし合ったりしながら、それでもしっかりと手を動かすという理想的な展開でした。おかげで、当初予定していた数量よりも多くの商品を製造することが出来ました。学園祭当日の販売が楽しみです。

作業終了後は短い時間ながらも本日の作業を振り返り、交流を深める会を開催しました。「子どものころやったのを思い出した」「集中してできた」「売るのが楽しみ」「時間が過ぎるのがあっという間だった」などの感想が多々聞かれ、久し振りに学生との協働企画が実現できたことの意義を感じられました。

そんなわけで、本日は演劇の稽古は全くありませんでした。しかし、日ごろ培ったグッズ製造の技術と知識をフル活用して、学生たちとのコラボレーション企画を進行させることが出来ました。芸は身を助けるとはまさにこのことです。