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9月1日のてあとるみのりです。

Posted by theatreminori on 01.2022 稽古レポート
早いもので9月です。みのりで文化祭まで2週間です。したがって、制作部が受け持つ様々な準備も大詰めになってきました。先週デザイン案を共有した文化祭パンフレットも、最終校正を行った後に仕上がりました。早速団員たちは何枚か持ち帰り、みのりで文化祭の宣伝に活用しています。

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そして、先週から取り組んでいるバルーンアートに進展が!ついにというか思いの外早くウサギを作るスキルを習得した団員が現れました。動画を見ながら作るよりも、実際に人が作っているのを生で見て、説明を受けながら作る方が理解が早まります。この団員が一気に作り方を制作部内に広めていくことでしょう。なお、ウサギを作ったということで、皆様お察しでしょうが、てあとるみのりのマスコットキャラクターであるジョッピーをイメージしたバルーンアートです。文化祭当日は会場内の飾りつけにバルーンジョッピーが活躍する予定です。ご期待ください。

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13時から16時までの稽古時間では、まず申し送りと演劇的な一日への参加に関する話し合いが行われています。その後は即興芝居の練習です。今回は二人一組での演技。即興のテーマが直前に出され、二名のうちあらかじめ決められた先手を打つ役者の何らかの演技から物語が始まるというルールです。つまり後手の役者は相手の出方からどんな設定のつもりなのか、自分はどんな立場で絡めばよいのかなどを瞬時に判断し、演技に反映させて物語を構築していく必要があります。先手はいかにわかりやすく第一手を示すか?後手は先手が描いた世界にどうやってスムーズに入っていくか?それぞれの課題を意識しながらの即興芝居です。

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この方法で演じてみると、これまでは行き詰まって突飛なイベントを起こそうとする展開が多かった役者も「今日はしっくり来た」「ちゃんと相手のことを受けて言葉を返せた」といった感覚の変化に気付いていました。今回の即興練習の狙いはまさにそこです。何が起こるかわからないのが即興ではありますが、舞台作品にはシナリオがあります。そしてそのシナリオをあたかも即興的な展開のように演じるのがお芝居の面白さです。それを成すために必要な感覚や発想を養うのがこの即興訓練です。

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中盤からはユニットを二名から三名に増やし、より物語や会話への介入が難しくなりました。上手くかみ合わない場面、強引なリードなどが散見するようになりましたが、そこを振り返ることで「何をどうすれば成立したのか」を納得できる形で学び取れます。感情や表現に定型はありませんし、これが正しいコミュニケーションだという定義も存在しません。時にそのすれ違いや、突然の合致がドラマを生み、作品に魅力を与えてくれます。体験を通してそれがなぜ起こったかを知ることで、理論・理屈ではない、より人間らしい感情表現ができるようになるはずです。もともとそれが苦手だからこそ、みんなで取り組んでいます。そして少しずつですが成長を実感できるようになってきました。まだまだこれからです。