あっという間に4月も半ば。妙に暖かい日もあれば涼しい日もあるという、まさに春らしい日々です。しかし、劇団員は次の目標に向かって揺るぎなく邁進しています。
午前中の制作部は引き続き試作品の製造でした。手芸班は「これ難しいな」「昔の人って、こういうのを当たり前にやってたんでしょ?すごいね!」などと悪戦苦闘しながら、練習用の作品を製造していました。すぐにあきらめるかと思いきや「もう少しやってみて、それでも上達が見込めなかったらあきらめよう」とのことで、まだまだスキルアップ目指して頑張るそうです。順調なのは編み物班。以前は製造スピードが遅かった団員も、今回は常に集中力高く作業に臨み、次々とパーツを編み上げていました。極めて順調です。


13時から16時までの「エールの鉄人」稽古は制作部と打って変わって、かなりの停滞でした。一部配役が確定していなかった役者たちの最終チャレンジがあり、しっかりと準備してきた成果を出せる人がいた一方、周囲が期待していたイメージに近い演技ができなかった人もいました。通常であれば、この時点で審判が下されます。しかし、そこは多様性から成り立つ団体。演出が口を出す前に自分たちが改善点を振り返り、イメージを共有しきれない相手に対して様々なヒントや方法を授けていました。それに基づいてもう一回演じてみて、また振り返る…。当然ながらこれは時間を要する作業です。1シーンに2時間以上の時間を費やしてしまいました。

しかし、全員の動機は一致していました。それは「みんなで一緒に同じ舞台に立ちたい」という思いです。演出的には稽古時間やこの先の成長曲線見込みから、その人の力量に合わない役からは外すというのがセオリーでしょう。しかし、みんながこんなことを言い出したら、何とかしてそれに応えたくなるものです。今現在のそれぞれのコンディションやパフォーマンスをベースに、今日までの配役に大胆な変更が加わりました。もちろん、そのアイディアも劇団員たちから募っています。もっとも、完成形をご覧になるお客様にはどこがどう変更されたのかはわかりません。しかし、我々が稽古を続ける上では、全員の思いがその形に現れていますので、大きな動機付けになることでしょう。
18時30分から21時には社会人枠の役者も加わっての稽古でした。仕事の都合で全員揃わなかったり遅刻する者がいたりはしましたが、演出自ら代役に入りながら、シーンごとの稽古と通し稽古を実施しました。集まれる回数や時間が限られているからこそ、少しの時間も無駄にはできないという全体の集中力がありました。

そんな「エールの鉄人」は「萬劇場で短編集」内で5月20日(金)~22日(日)の3日間上演されます。会場はもちろん萬劇場です。30分の短編作品を3本連続でご覧いただけて3,500円!現在観劇チケットは大好評販売中です。当日劇場での精算かクレジットカードで前払いかが選択できます。どうぞお気軽にご予約下さい!※配信チケットの販売開始・お申し込み方法は後日情報公開となります。少々お待ちください!
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