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3月3日のてあとるみのりです。

Posted by theatreminori on 03.2022 稽古レポート
本日は3月3日。そう、耳の日ですね。いやいや、ひな祭りの方がメジャーですかね。いずれにせよ3が揃った日です。そして3月最初の活動日ということです。そして3月が終われば新年度ということです。そんな3月にひとつの情報が解禁されました。5月20日(金)~22日(日)に開催される「萬劇場で短編集」に出演します!3ステージやります!

さて、そんなわけで、10時から12時の制作部では、先日のコミティアと後日の内部販売で完売してしまった漫画冊子の増刷と製本が行われました。次なる販売機会と現時点でご予約いただいている方への販売のため、一冊ずつ丁寧に製本を行っています。印刷は機械で行いますが、写真のように製本作業は手作業です。ページの折りも製本される向きを確認しながら慎重に行っています。

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冊子の増産が終わった後は、4月から始まる新年度の活動計画について話し合いが行われました。総監督が諸々の会議を経て策定した事業実行計画に基づき、てあとるみのりが行う興行や参加イベントの年間スケジュールが示されました。特に制作部に大きく関わって来るグッズの販売機会については、具体的にどのような戦略でどんな方法で実施するのか、全体で話し合いが行われました。今週で概ねのイメージは共有できましたので、次週にはより具体的な展開方法と商品の構成などを検討します。

13時から16時の稽古時間には、先週考え方を整理した脚本の読み解き方について、いよいよ演習に入りました。途中までの脚本から人物それぞれの思惑や相手に対する印象を想像し、脚本がない話の続きを即興で演じていくという試みです。まずは8名の登場人物それぞれが自分のこと、周囲の他のキャラクターのことをどう思っているのかを全員で発表しました。単純に「好き」「嫌い」と分別するのではなく、その理由も考えることで、周囲の動きに対する反応の根拠が得られます。つまりセリフが設定されていなくても、誰かが何らかのアクションを起こせばそれに妥当な対応をとることが出来るというわけです。

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実は脚本そのものがそう言ったロジックで組み立てられていますし、それを演じるということはもちろん、日常生活での他者との会話も同様の構造です。気に入っている人との会話、何とか意見を変えさせたい時の仕掛け、早く切り上げたい時の態度など、無意識で使い分けている「演技」を意図的に生み出すのです。無意識でできていることを意図的に表現することほど難しいことはありません。頭の中であれこれ考えていても、それが演技として表現されていなければ何も伝わりません。ここが難しいのです。何名かの役者はしっかりと相手役に対する印象とそのルーツも考えられていましたが、目の前でそのルーツに該当する現象が起こっても、何の反応もないままやり過ごしていました。それではせっかく考えてきた人物の相関図が何ひとつ伝わりません。逆に言えばそれを伝えていくことが表現者の役割です。まだまだこのトレーニングは始まったばかり。新たなステージを目指してじっくりと鍛えていく必要がありそうです。

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