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12月16日のてあとるみのりです。

Posted by theatreminori on 16.2021 稽古レポート
2021年もあと2週間ほどとなりました。10時からの制作部では現在のグッズ製造進捗状況の確認が行われ、目標数値、担当する作業内容の見直しや調整を実施しています。

編み物グッズの担当者が今回製造する商品のための糸と、それ以外の糸を荷物の中でごちゃまぜにしてしまい、劇団員たちが「これは、使うもの」「これは違う」と毛糸の玉を仕分ける作業も行われました。確か以前にもそんなことを行い、糸を入れる袋を分けたはずなのですが…。いつの間にか合体してしまっていたようです。

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冊子製造担当者は原稿を印刷順に並べてテストプリントし、仕上がりのイメージとページ校正の調整を確認しています。何の冊子なのかは詳しくお伝え出来ませんが、かなり順調に進んでいるようです。内容を確認したところかなりバラエティ豊かで、楽しめる内容になっています。もしグッズとしてリリースされた際には、ぜひ入手していただきたい逸品です。

13時から16時の稽古では、午前の制作部の進捗状況の申し送り、現在進行中のイベント向け作品2本のスケジュールや進捗の共有などから始まり、2時間ほど8名の短い脚本のセッションを行いました。実はこの8名脚本、秋から取り組んでいる教材なのですが、8名の役者全員が揃ったのは久し振りです。まずはとりあえず読み合わせてみようということになりました。

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セッションを終えると「なんだかブランクを感じる」「よくなっていたところが劣化していた気がする」「テンポが悪い」「元気がない」と、残念な手応えばかりが残りました。役者たちの言葉の通り、積み上げてきた会話の流れや意図がバラバラになったようなセッションでした。お互いに修正すべき点を話し合いながら繰り返し稽古しました。そして、3回目のセッションを録画し、すぐにその場で映像を確認しました。

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「やっぱり元気がない」「声が小さい」「動きが少ない」「メリハリがない」「テンポが悪い」「見ていて退屈な芝居」と、こちらもまた酷評のオンパレード。少しは稽古の中で改善したのではないかという錯覚が打ち砕かれた瞬間でした。この要因について総監督から「脚本を注視しすぎている」「自分のセリフだけ追いかけている」「投げかけられた言葉や心に反応していない」「セリフに何を込めて誰に投げかけているのかが表現できていない」という要素が挙げられました。結局のところ会話になっていない、言葉と心の交流がないということです。自分のセリフの順番が回ってきてから相手を見る、気持ちを作るという演技ではなく、誰かの演技に対して心が動いて自分のセリフが出るという順序が正しい演技です。この話は過去にも何度か登場しています。それでも脚本から目を離せない、セリフをひたすら追いかけるという癖から抜け出せない役者が多いのです。「それだったらさっさと脚本を手放した方がいい」と総監督からもそんな悪癖を断ち切るようなお達しがありました。手元に脚本(正解)がなければ、相手から何かを得ようとするしかありません。確かに脚本は早々に手放すべきなのでしょう。

そんなこんなで演技の修行中の我々ですが、次週の活動からはさらに新しい内容に着手します。その内容も次週にはお知らせできますので、お楽しみに!