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11月18日のてあとるみのりです。

Posted by theatreminori on 18.2021 稽古レポート
11月18日(木)の活動の様子、まずは午前中の制作部から紹介します。次のグッズ販売機会に備え、部門ごとに分かれてのグッズ制作が進行中です。まだまだ開発段階の部門ばかりですが、担当者同士で入念な打ち合わせや試作品の検証が行われています。これまでは脱線した会話のにぎやかさが目立った制作部も、最近は真剣かつ必要な議論を交わして盛り上がるようになってきました。熱気が違います。



そんな集中した空気の中で、試作段階から「これまでで一番よくできているかも?」というグッズも生まれています。手作り商品がメインの我々が長年積み上げてきた技術の成果が表出しているようです。これは見逃せませんよ。

続いて午後の稽古。こちらはまずは2月のイベントへ向けてのミーティングでした。通常は30分程度の時間を要する話し合いがこの日は白熱し、60分間にも及びました。様々なアイディアや見通しが乱れ飛び、それらをどうまとめていくかが今後の展開を左右してきそうです。果たして何が生み出されるのか?発表をお待ちください。

その後は継続して行っている8名による短い脚本のセッションでした。役者たちは先週までの蓄積をさらに深め、人物や物語に深みを持たせ始めていました。特にこの日際立っていたのが人物同士の思惑や感情の表現でした。相手のことを気に入ってるか嫌っているか、相手の意見を肯定的にとらえるか反発するかといった言葉だけでは表し切れない内面がよく表現されるようになっていました。これは演じる人物の思考や価値観がイメージされてきた証拠です。人間らしさが露骨に表現された会話が演じられるようになってきました。

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その一方で、感情的に突っ走り過ぎてセリフをすっ飛ばしてしまったり、どこを読んでいるのかわからなくなるという弊害も見受けられました。ただし、これは脚本に縛られなくなるための第一歩でもあり、全面的に悪いことではありません。要はそのバランスと、そのバランスを維持するための客観的な理解が大事なのです。人によっては感情よりもセリフが先走って、感情の表現がずれている人もいます。シーンによっていきなり感情先行になってしまう癖がある人もいます。いずれもバランスの問題です。思いや価値観同士がぶつかり合うという点での「整合性」に物語の展開やセリフの表現が求める「正確性」をバランスよく融合させることが、今我々が目指している演技です。

よく言われることですが、演じる自分を客観的に見る自分を持つということが目指すゴールなのかもしれません。もちろん、それは簡単なことではありません。しかし、少しずつ、そのほんの一部分を一瞬でも実感できれば、何か新しい演技のスタンスに気付けるはずです。それが演じること以外にもよい変化をもたらすのではないかと、私たちは信じています。来週の活動でもさらに磨き上げていきます!