11月に入って最初の活動日となった11月4日(木)。まずは午前中の制作部からスタートです。まずは先週素材の調査をしてくるということになっていた宿題の報告です。なかなかイメージ通りの素材がイメージ通りの価格で販売されておおらず、雲行きが怪しくなってきましたが、家にあった在庫、立ち寄った店で発見した類似素材などの報告があり、商品の製造(試作)に結び付けられそうな期待が芽生えました。その後は各担当部署ごとに話し合いやラフデザイン、試作の開始となりました。黙々と作業が進み、あっという間に12時。進捗としてはどの部門も劇的なものではありませんでしたが、2月の目標に向かって着実に前進しています。

13時からの稽古ではまず2月に複数控えるイベントの説明と参加希望者の確認を行いました。各イベントまでは少し間が空いていますし、公式発表ができない状態ですので詳しくお伝え出来ませんが、今月の中頃には何かしらの情報を公開できる予定です。
そのあとは4ページの短い脚本を使ったセッションを行っています。この形式だけ見ると先週までと同じように感じるかもしれませんが、中身はより演劇的です。今回は登場人物が8名。稽古に参加する役者の人数と同じです。全員が余ることなく出演するわけです。性別やおよその年齢層が顔ぶれに合うように作られた脚本ながらも、誰をどの役に配置すればスムーズなのかを考えるのは難しいものです。しかも、今回は「正確性」「整合性」という2要素を満たした仕上がりにしなければいけないという条件が加わりました。みんなで話し合い、配役を決め、何をどう表現するかを煮詰めていく。そして2要素が満たされるまで何週でもこのたった4ページの演技を繰り返していくことになります。一人がセリフを飛ばしたり、読み間違えたという事象はもちろんのこと、なぜそのセリフをそのような言い方をしているのかの裏付けがない表現はすべてNG扱いです。すべてのセリフや行動に根拠があり、それを明確に表現及び説明できないとクリア扱いにはならないのです。

この条件をクリアするために必要なことは繰り返し脚本を読み合わせることではありません。出演者同士がこの物語の設定や、扱っている話題の真意や、表に出ていない設定などを共有した上で、その状況に対してそれぞれのキャラクターがどのようなことを考えてリアクションをとっていくのかを結びつけること、それが物語の中での整合性なのです。ここが保たれれば自ずとセリフや演技の正確性も保たれます。脚本を解釈するという観点だけでは、実際にどのぐらい、どのように深めていくのかは人それぞれだったりします。そうならないよう、全員で同じイメージを頭の上で描き、そこに書く人物の価値観を紐づけようというのが今回の取り組みの狙いです。すべての表現に根拠が関連付くわけです。今週はそンな脚本の読み方を全員で共有できたかどうか…という程度までしか進みませんでした。しかし、このように頭を使って脚本や役を読み込むという経験は貴重なものになりそうです。

今月から始まったこの取り組み。全員で力を合わせて正確性と整合性をクリアしなければ終わりません。さあ、どこまで進むでしょうか?