10月21日(木)午前中の制作部。先週ある販売イベントへの参加という目標が決まったことを受け、この日はより具体的な商品の開発路線、製造する数量や販売価格、製造の締め切り日などの設定を行いました。経費を売り上げで賄うことを前提として、何をいくらで、何個販売すればよい(売れるようにするにはどうする)のかを話し合いました。大きく部門担当を分けているので、それぞれの部門で細かい内容の検討や実行を続けていきます。また、出展するにあたっての団体名をどうするか、キービジュアルをどうするかについても話し合いが行われました。これらについても今回参加することの目的から逆算して決定しました。戦略的な意図を重視して話し合うことができるようになってきました。
13時から16時まで行われた稽古では先週に引き続き短い脚本を使ったセッションを行いました。8名の稽古参加者を2チームに分け、役者同士で配役、人物の特徴の表現などを話し合いながら演技の形を仕上げていきました。なんと今回は60歳以上の女性が女子高生を演じるというユニークな配役になっていました。

配役のインパクトにごまかされがちでしたが、今回使用した脚本は10年前の第6回公演「club No.1」から4ページだけ抜粋したもので、ほとんどの団員が「あの時はこうやっていた」という記憶がないものです。それだけに発想も実践も自由度が高く、逆に言えばしっかりと動きや演じ方を把握して表現しなければいけないわけです。なかなか手ごわいセッションです。特にト書きに書かれた動きを相手役とタイミングよく演じることが難しいようでした。個人のイメージとしては描けていても、それが役者同士のセッションとして成立しなければ芝居としても成立しません。煮詰めるべき内容はたくさんあります。

2チームそれぞれメインの稽古場を15分交代で使い、動き方、登場するタイミング、装置の配置など具体的に確認しました。稽古場を使えない時間に打ち合わせていた内容が、実際に動きをつけて演じてみると「こっちに固まりすぎますね」「そこへ行きたくても行けない」「後ろ向きになっちゃう」「お客さんに見えるようにしないとだめじゃないですか」などの不具合が続出します。それを修正しながらよりアクティブな演技に仕上げていきます。

最後はそれぞれのチームが練習の成果を発表して、相手チームからの感想やアドバイスをもらって終了です。個々はもちろん、チームとしてよく表現できていることの発見とフィードバックが交わされ、双方に有意義なセッションとなりました。しっかりと自分で考えたことだからこそ、それに対する感想やフィードバックが深く理解でき、次に生かせる材料になります。少しずつ成長が感じられる日々が続いています。