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10月14日のてあとるみのりです。

Posted by theatreminori on 14.2021 稽古レポート
10月14日(木)午前は今後の制作部をどのように運営していくかの話し合いが行われました。これまでは主催公演の予定があり、そこに向けてグッズの開発・製造を行うことが主な活動だったのですが、今年度の残り半分に関しては主催公演の予定が立っておらず、制作部そのものの活動意義が見失われている状態です。公演ありきの制作部なのか、制作部が主体になって活動するのかの議論は後者が結論となり、2月に某イベントでのグッズ販売を行おうという目標が共有されました。これまでは公演に来たお客様に向けてグッズを販売し収益にしていましたが、今度はイベントでグッズを販売して劇団に興味を持ってもらい、公演の集客に結び付けるという新しい流れで収益化を図るという魂胆です。前向きかつ主体的で、なおかつ戦略がある活動方針を示すことができました。いつの間にか制作部の顔ぶれも商魂たくましくなりました。

午後の稽古では先週に引き続き短いシナリオを役者たちで配役し、自主的に稽古を行い最後に発表するというセッションを行いました。その人の個性を生かした配役を考えましたが、特徴が演技の中では少し的外れに表出してしまうこともあり、途中で「キャスティングを変えましょう」という声が上がり、全員の配役をすべて変えるという試みを行いました。その結果、キャラクターの特徴をわかりやすく演じるというリアクションが発生し、少しずつ演技にまとまりと個性が出てきました。

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演出が介入しない主体的な稽古を行うと、それぞれの役者の課題と言いますか、癖のようなものもよく見えてきます。今回目立ったのは先の展開を考えた演じ方の難しさです。シーンの終わりに退場する場合、演技の中であらかじめどの位置にいればスムーズに移動できるのか?自分が声を掛けられる場面があるのでどのタイミングでどこにいればいいのか?といった、自分だけではなく、周囲に対してもスムーズな演技ができるような動き方を考えるのが苦手な役者が何名かいました。短期間で仕上げるとそんな粗が目立つので、今後の通常稽古に向けて意識的に改善していく題材になります。

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最終的には役者同士で協力し合って短い物語の演技が完成しました。リーダーシップを発揮した役者もいれば、我が道を行くような予測不能な演技を編み出した役者もいました。共通していたのはセッションの空き時間、休憩時間にも相手役と動きのアイディアを出し合ったり、セリフの確認をする姿でした。短時間で、自分たちの力だけで仕上げなければいけないという状況が自然とそのような姿勢を引き出していたのでしょう。この気持ちも今後の稽古に生かしていけるといいですね。