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6月10日の「やみのむこうに」です。

Posted by theatreminori on 10.2021 稽古レポート
この日のビッグイベントは細かい調整が終わって製本された脚本が出演者たちに配布されたことです。これまでのテスト版と体裁も異なり、いよいよ本物の脚本という感じです。

さて、そんな脚本の印刷と製本作業と並行して行われた制作部では、公演で販売予定のグッズ製造がかなり本格化してきました。複数の種類のグッズを分担して、各自のペースで作業しています。もちろんソーシャルディスタンスで。人によって作業の内容は違っていても、目的は共通で、その商品が販売される前提で形を整えたり、微調整を加えています。

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あっという間に12時を迎え、お昼休みになりました。休み時間中は過去の公演の思い出話(失敗談)で大いに盛り上がりました。いきなり相手役の名前を間違えた事件、あの公演を再演するならだれがどの役かなど、これまで苦楽を共にしてきた間柄だからこそ笑いながら話せる話題ばかりでした。

午後の稽古は先週出ていた課題、脚本の全体像を把握して物語のテーマや人物の特徴を読み取ろうという取り組みについて、各自が準備してきた自分なりの解釈を発表し合いました。演出から要求されるテーマやコンセプトとは別に、各自が自分ならここをより強調したい、お客様にこんなテーマを届けたいというイメージを持つことで、演じる時の演じ方、何を押し出して、どこを控えるかのメリハリなどを理解できるようになります。また、他者のイメージを共有することで、新たな発見があることと、それを生かすために自分にできることは何かという模索に至ることができます。これによってお互いに表現したいことをよりよく表現するための良好なコンビネーションが成立するようになります。お互いに引き立て合うことで、面白さや奥深さが強化されるのです。

物語の解釈をディスカッションした後は、一人ひとりに製本済みの脚本配布式が催されました。手渡しの際に演出(脚本)から役のワンポイントアドバイスも添えられて、受け取った役者たちは非常に感慨深げでした。ここからどのように物語や役にアプローチしていくかの方法についても説明があり、まずは来週の稽古に向けて各自が準備をしてくることになりました。

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話の中で演出から脚本読み(セリフ覚え)と自転車の補助輪の類似点についての例えがありました。「不安だからと言っていつまでも外さずにいたら、永遠にできるようにならない」、「完全にできずに何度も失敗しても、失敗した分だけできるようになっていく」、「できるようになったら外します…で、できるようになるわけがない」、「つまづいたらそこに立ち返ってもう一度挑戦する」などなど、実にもっともだなぁと思わされる例えでした。

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さあ、いよいよ本格的に始動したことになります第25回公演「やみのむこうに ~しんそこにあるもの~」!8月27日(金)に向けて、全員が集中して取り組んでいきます!お楽しみに!