
地域演劇イベント「#演劇的な一日 in 大塚2021」公式サイトで、てあとるみのりの最新作に当たる映像作品「トキ×タマ~時をかける魂と時たまかける少女の日常~」が一般公開されました。無料です。15分ほどの長さですので、是非何度もご覧ください!詳細と視聴は→
こちらです!3月に入って日々春らしい雰囲気が色濃くなり、花粉症に悩む劇団員にはしんどい頃合いとなってきました。現在のてあとるみのりは制作部も稽古もさらなる成長のためにそれぞれの品質を向上させる取り組みを行っています。
制作部ではこれまでに引き続いてのグッズ改良品作りを行いました。ある部分の形を作るのに野菜ジュースの空パックを使用しているのですが、そのまま布でくるむとジュースのパックの文字が見えてしまうため、それを隠すための工夫を行っていました。針と糸を使った作業もかなり慣れてきており、気を抜かなければきれいな仕上がりになっています。これを積み重ねて行けば、数か月後にはもっといい品質のものをお届けできそうです。

午後の稽古では毎週続いている脚本の読み込みから役作り、演技への筋道作りをワークショップ形式で勉強しました。今回配布された4ページの脚本は、脚本のようでト書きのような説明しか書かれていませんでした。誰が何をするというきっかけが書かれているだけのあらすじのようなものでした。役者たちはこれを頼りにアドリブでセリフを入れながら物語を進めていきます。物語の進行のきっかけは全て明示されているので、大筋を外れることも、話が止まってしまうこともありませんでした。問題は見えていない脚本のセリフの部分をどう読み取っていくかです。

きっかけにピンポイントで注目してしまうと、それぞれの人物の特徴やその前のシーンまでに怒っていたことを見失ってしまい、部分的な、上辺だけの脚本解釈になってしまいます。そうして生み出されて表現は物語や人物の本質からズレているのです。本日の稽古ではそのずれを演出が指摘し、何をどう考えればそのギャップを埋められるのかの考察を深めました。まるで国語の授業のようでした。役者が脚本を覚えていく過程で、ついつい最初にセリフからと考えてしまいがちですが、実際にはセリフとは覚える作業の出口に転がっているだけの存在なのです。もっと先に身に付けて役者同士、演出とのすり合わせを行わなければいけないものがあるのです。「このところ目からうろこが落ちまくりです」「この話をもっと早く聞きたかった」「これを知っている状態で昔の公演に戻りたい」など、役者たちからは大絶賛のワークショップでした。問題は実践できるかどうかですけれど。