新型コロナウイルス感染症の拡大がなかなか収まらない新年冒頭ではありますが、これまで同様の感染症対策を継続して行いながら日中の活動を行っています。ただし、この日発出された東京都を含んだ緊急事態宣言の内容を受け、2月イベントへ向けた夜間稽古は休止となっています(要請期間中休止継続)。7日19時現在ではイベント開催の行方は不明なので、これ以上の対策や変更が決められない状況でもあります。一方で、いくら細心の注意を払っていても、1か月での感染者数激減を目指そうという国の要請に逆行するような動きは取れませんので、独自の判断基準を以って何らかの決断を行う必要もありそうです。
それはさておき、午前中の制作部は少人数ながらも昨年から継続してのグッズ改良に取り組んでいます。今回は話し合いの中で出てきた案を実際に試作してみて、実用性や形状、コスト、作業効率などを確かめることにしました。基本的には静かな時間の中で作業が進んでいましたが、時々「ボンドの蓋開けて!」「竹串とか割り箸ない?」と声を掛け合うこともありました。全員が集中して取り組んだため、なかなか可能性を感じる試作品が複数誕生していました。
午後は16時まで稽古です。稽古と言っても昼の稽古では特に次回公演に向けた稽古は行いませんので、今日は団員たちが主体となって「いつものようにまずは体を動かそう」「ジェスチャーしりとりをやってみたい」「ポーズゲームもいいね」「エチュードも久しぶりにやりたい」などと意見を出し合って活動内容を決めました。

その結果、まずポーズゲーム(ストップモーション)を行うことにしました。これはお題で出された単語、例えば「犬」「猫」「餅つき」「ビルディング」などのイメージを一瞬かつワンポーズで表現するというものです。どんなお題が出るのかは出題者のセンスにかかっています。中には「ピューマ」「トランプ大統領」など、どう表現していいのか難しいお題も出て、苦しみつつも楽しむことができました。

行われたエチュードは、4名ずつの2チームに分かれて、お互いにお題を出し合うというスタイルで実施されました。お題を出されてから1分間だけ打ち合わせを行っていざエチュードスタート。突発的な動きが出たり、最後のオチが衝撃的だったり、両チームともよくまとまったエチュードになっていました。即興で行うため、お題を出した見ている側も、どんな展開になるのか、テーマがどう処理されるのか目が離せませんでした。

そのあとはジェスチャーしりとりを行っています。こちらは言葉のやり取りや不要な接近もない完全に安全なセッションです。しかし、今回は難しかったです。なぜなら、あまりにも独創的な表現(しりとりとしての言葉のチョイス)を行う団員がいたからです。しりとりでは暗黙の了解でもある名詞という条件で出された「バナナ」に続いて、なぜか「何時だと思ってるの?」というセリフを表現しようとしたり、挙句の果てには「バナナ」の次に「バナナを初めて採った人」というしりとりのルールを完全に無視した表現が行われたため、場は大混乱。途中からは何とか持ち直しましたが、なかなか面白くもスリリングでした。
そんなわけで、この日の日中活動は無事終了。最後は改めて、プライベートも含めて感染症対策をしっかりやっていこうという確認を行ってから解散しました。このような社会情勢の中で、多くの劇団員が不安を抱えているのは事実です。しかし、日中の活動に参加することで生活が、人生が成立している人がいるのもまた事実です。我々のできること、求められていることを実現できるようなバランスを取りながら、次週以降の活動に向き合っていきます。