第24回公演を11月下旬に控え、月日は早くも10月に突入。制作部、稽古ともに改めて気を引き締めての活動になっています。
10時から12時の制作部ではかなりの数量を手作りで進めてきたあるアイテムにちょっとした不具合が発見されました。「この品質だとお客様に申し訳ない」ということで、仕上がっていた在庫も含めて一部のパーツを再調整することにしました。装着してあったものを外し、修正を施したものを再装着するという改良作業を進めました。残り時間を考えるとそれなりの速度で進めなければいけない作業です。担当した団員は集中して作業していました。
13時からの稽古では総監督から第24回公演に関する具体的な申し送りがありました。短編3本立て公演という告知はすでになされていましたが、誰が誰と組んで出演するのかについては未知の領域でした。その情報がついにこの日の稽古で発表されたのです。これまで何週かにわたって行われてきた稽古での様子、先週のオーディション、さらに演劇とは異なった日常での生活態度、過去の実績(悪いものも含む)など、様々な要素がこの決定には反映されていました。人数の枠に限りがある公演です。出演を希望しても叶わないこともあります。それだけ今回の選抜は重みのあるものでした。
そんな重大発表が一過性のイベントにならないよう、これから挑む第24回公演がそれぞれにとってどんなものなのか?様々な感染症対策を考慮し、シビアな制約の中で行う公演です。そんなこれまでにない公演に何のために、どんな覚悟を持って臨むのか?これまでは総監督から「こんなコンセプトで頑張ろう」という話が合っただけでしたが、今回は各自がそれを明文化し、全員の前で発表しました。目的や覚悟は人それぞれでいいのです。むしろそのそれぞれの動機付けを明確に持つことと、それを声に出して宣言することが個々と集団双方の強さを生みます。特殊な状況で挑む公演だからこそ、それを「仕方ない」という言い訳にしないために、全員の覚悟を強く示し合う儀式が必要なのです。そんな深く熱いイベントが、てあとるみのりらしい、決して殺伐としない温かさの中で進行しました。結束力はこれまで以上に高まっています。

残った稽古時間にはレクリエーション的にジェスチャーしりとりを実施しました。言葉を使わずジェスチャーだけでしりとりを成立させるのはなかなか難しく、全員で2周つないでみてからの答え合わせでは「そういうことだったの?」「なんでそこからそれになるの?」というミスマッチが何回も発生ました。それもまた演劇的な面白い要素です。笑い声が響きつつも、相手に表現をわかるように伝えるという基本を再認識できる時間でもありました。
そして、この日10月1日は20時から総監督と制作による「気まぐれ座談会」の第2回が生配信されました。座談会の様子は今でもアーカイブ(録画)でご覧いただけます。第24回公演のタイトル、萬劇場救済クラウドファンディングプロジェクト(ヨロファン)、生15秒アートなどのお楽しみが盛りだくさんですので、見逃された方はぜひこちらからどうぞ!