萬ムービーフェスが開幕しました!16日(木)は朝から「全団体見よう」「まん〇さんの作品見たよ」「いくつか見ました」といった話題で盛り上がっていました。もちろん私たちの作品「Moving On」も公開されていますので、イベント公式サイトからのご視聴と作品人気投票へのご投票をよろしくお願いいたします。
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さて、そんな本日の制作部は10時30分から12時までの活動。先週までの作業の継続と、次週が祝日で活動がお休みなので、その間行ういわゆる「宿題」の付与が行われました。詩作が順調に進んでいるグッズと、作り始めたはいいけれど意外と難しいことが判明して頓挫してしまているグッズがありました。この試作段階ではこれも重要な発見です。できるかどうかを見極めつつ、実現させるための方法や対策を考えていくことに意味があります。ただ「できないからやめる」のではなく、やめるからには代替案を考えなければいけないということです。こうした苦労を積み重ねることで、やっと魅力あるグッズが生まれるのです。

午後の稽古では先週行った起承転結のシチュエーションエチュードをさらに深めた上級編のワークショップを行いました。先週実施した課題の中から一つの物語に限定しつつも、登場人物の年齢、経歴、相手との関係性、場面の状況などの設定がすべて異なる題材が用意され、演じる人はそんな人物や状況の設定を反映させた演技を考えました。さらに、必ず入れるセリフがひとつだけ指示されていました。これは設定ごとに異なるのではなく、全員同じものです。
設定をうまく反映させて話を進める人もいれば、盛り込まなければいけない内容を忘れて(無視して?)自分なりの感覚で表現の切り口を生み出す人もいました。定められたセリフの使い方においても、一度ここでこう使おうと決めてしまったプランから逃れられず、芝居のいい流れを途切れさせてしまう役者もいました。個々に与えられた設定を同じ物語の中でどのように表現していくのか?実はこのセッションは従来の脚本の演技を構築していく過程と同じです。ただ、具体的に設定が指定されているのか、セリフの森の中からその設定に相当する手がかりを見つけるのかの順番が違うだけです。他者の演技を見て「どんな状況なんだ?」「どんな人なんだ?」と想像した事が、その作業の疑似体験となりました。

また、同じセリフでも状況が変わることで言い方がまるで変わるという点についても、とてもいい体験ができたようです。これもまた本来の脚本から作っていく演技と同じです。怒っているようなセリフでも必ずしも怒りの感情がすべてではない。それは喜怒哀楽の感情表現すべてに当てはまります。実は嬉しいとか、喜びと哀しさが混ざっているとか、様々なバリエーションが存在します。そんなルーツとなる状況をどう読み取るのかも、演技にとっては必要な要素であり、我々が苦手としている部分です。役者たちは「勉強になりました!」「ためになった!」と感嘆していましたが、これがどのように次の自身の演技に生かされるのかが肝心です。
そんなこんなで毎週小さな努力を積み重ねている私たちの等身大の姿をお楽しみいただける映像作品「Moving On」をどうぞよろしくお願いいたします!