てあとるみのりが「
萬ムービーフェス」に出展する映像作品「Moving On」の撮影が開始されました!撮影日は6月18日(木)と25日(木)の2日間。撮影場所はフェスの主催劇場でもある大塚の萬劇場です。
映像作品とは言え、内容は完全新作。久し振りに演技と物語をお届けできることに喜びを感じずにはいられません。18日の撮影ではそんな興奮と緊張感が入り混じり、団員たちに不思議な力と面白いハプニングを与えていました。

映像作品のフェスにエントリーというと、何か本格的な撮影機材を使用するのかと思われるかもしれませんが、撮影に使った機材はビデオカメラ1台とデジタルカメラ1台、三脚だけ。動画は全てビデオカメラで、何枚かの静止画をデジカメで撮影しました。もともとソーシャルディスタンスを意識した撮影がミッションになっているので、カメラ1台でも移動しながら細かいカット割りをなされた撮影計画に基づいて撮影していくことができました。手間取るのではないかと思われた撮影も順調に進行し、18日撮影予定のカットは全て収めることができました。

「Moving On」は、ただ舞台演技を撮影して編集する…のではなく、舞台以外のシーンも収録されています。舞台作品と異なり、場面転換が容易にできるのが映像の強みです。A地点でこんなことが起こっている間、B地点ではこんなことが起こっていたのです!といった展開もすぐに再現できます。そんな映像作品ならではの特徴もふんだんに盛り込んでいるのが「Moving On」なのです。

撮影現場になった萬劇場は階段が多い構造です。色々な場所で撮影をする…となるとその階段を行ったり来たりしなければいけなくなります。ですので、同じ場所で撮影するシーンをまとめて撮り、それが終わったり、そこに出演する役者が休憩に入ったタイミングで他の場所にカメラを移して撮影するという手法をとっています。脚本のシーン順通りには撮影をしないということです。これは映像の世界では当たり前の話なのでしょうが、普段舞台演劇になれている役者たちには慣れるまでに時間がかかったようです。それと、ついついカメラ目線になる役者が多かったのも面白い特徴でした。右の方にいる相手に話しているシーンを撮りたいのに、どうしてもカメラの方に目が泳いでしまう。いざ決めゼリフ的なセリフになると、正面ではなくカメラに視線を送ってしまうなど、やはり映像作品は不慣れなのだなと実感しました。

半分少々の撮影が終わっただけなので安心するのはまだ早いわけですが、初めての映像作品チャレンジが、思ったよりは順調に行ったことに団員一同ほっとしています。もっとも、初めてだからこその入念な準備と、念には念を入れた撮影スケジュールがあったからこその成果だったはずです。何事も初心を忘れるなというのは、まさにこのようなことなのでしょうね。作品の完成を楽しみにお待ちください!