世間では東京アラートが解除されるかどうかが話題になっている6月11日(木)。てあとるみのりではアラーとやら宣言に関係なく、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を強く意識した活動を行うようにしています。
午前中の制作部では引き続き道具の供用をせず分担作業を行いつつ、これまで以上にお互いの距離や体の向きに気を付けて活動しています。活動場所になっている事業所のフロアをフル活用して、それぞれが担当している作業を進めました。編み物、縫い物、描き物…。今の時点では具体的なラインナップを紹介できませんが、来たるべき公演に備えてバラエティ豊かな商品を準備しています。まだまだ販売方法も公演の実施可否も不透明な段階ですが、準備をしておかないと対処できないので今のうちにどんどん進めておきます。時間があればあるだけよい品質のものを準備できるはずです。

午後は、来週行う予定の「萬ムービーフェス」参加作品のための撮影に向けたリハーサルが行われました。3密はもちろん、向かい合っての演技、接触を伴う演技、道具を受け渡す演技も避けなければいけませんので、当然ながらカット数が物語全体の長さに対して不釣り合いに多くなります。その事実を頭でわかっていても、いざ演技や待機時間で実践してみると、想像以上に不都合を感じるものです。しかし、このような社会情勢の中で活動するためには、このような様式を受容して確実に実践する必要があります。順応できないのであれば、活動する資格がないということです。
その対応力を試すためにもこの日のリハーサルはシビアなものになりました。少しでもガイドラインにそぐわない行動があった場合は細かく指摘され、それでも改善が見られなかった劇団員は次週の撮影への参加は遠慮してもらうという忠告まで出されました。ただ「やりたい」「出たい」と主張するだけでは、願った場所や体験は手に入らないということです。そんな緊張感の中で次週撮影予定のシーンの大まかな構図や留意点が確認されていきました。

いつもの舞台演技に慣れていると、脚本的には前の人のセリフが終わったタイミングで間を空けずに自分のセリフを入れたくなってしまいます。今回の映像では細かいカット割りが施されているので、すぐに次のセリフを入れてしまうとNGになる場合があります。どうしてもこの感覚に馴染めずに焦ったようにセリフを入れてしまう役者もいました。現場でこのようなミスを繰り返すと時間が無くなってしまうので、今日の段階で気を付ける点を確認できたことはよかったです。
入念な準備を行いながら、来週の木曜日には現場撮影です。てあとるみのりとしては初めて挑む映像作品です。不慣れな収録になることでしょうが、少しでも皆さんが楽しめるような作品を目指して頑張ります!