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4月9日のてあとるみのりです。

Posted by theatreminori on 09.2020 稽古レポート
週末から5月6日(水)の活動休止を発表した我々ですが、本日4月9日(木)は午前中の制作部はお休みして午後だけ活動を行っています。活動と言っても脚本を使ってセリフや演技をお互いに交し合ういつもの稽古とは異なり、座学を中心とした講習会のような内容でした。

まずは、しばらく自宅待機要請期間に入ることから、そもそも「新型コロナウイルス」とは何なのか?緊急事態宣言の目的は何なのか?自宅待機中に気を付けることは?といった我々の置かれている現状となすべきことを理解できるような講義を総監督が行いました。演劇とは全く関係ない内容ですが、団員たちは熱心にメモを取ったり、深く頷きながら傾聴していました。ただ「休まされている」と思うか、何のために活動を制限しているかを理解しているのかで、この取り組みの効果は格段に違ってきます。様々な雑音に流されることなく、しっかりと現実を見つめて冷静に暮らしていこうと、お互いに誓い合いました。



新型コロナウイルス講義に続いては演劇に関するプチワークショップが提供されました。老人役のつもりで歩いてみましょうという導入から始まり、その後に何を意識して演じていたかを振り返りました。ここで浮かび上がってきた演技の重要な要素「形」と「内面」についてさらに詳しく分析していきました。それらを結び付ける重要なキーワードとして「想像」と「創造(表現)」の2点が紹介されました。どれだけ表現する力があっても元の発想となる想像力や想像できる引き出しを持ち合わせなければ、演技は形にならないのです。脚本内に明示されているひとつひとつの現象に対して「なぜそうなるのか?」という疑問を持ち、追究していくことが大切なのです。そんな考えの基盤を広げるためには様々な人の生き様やライフイベントを学び、それを自分の想像の中で応用力を以って置き換えていくことが求められ、その器ができていないうちから映画や演劇を観て演技を模倣しても効果が低いという説明には「やっちゃうな、それ」「どうしても形ばかりこだわってしまう…」という反省の言葉が挙がっていました。

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最後に、自宅待機期間中に何かやることが欲しいという団員(今日参加していた団員全員)に、宿題という形で25分程度の短編脚本が手渡されました。活動再開予定の5月7日(木)に通し稽古をやろうという(役を確立させ、セリフも覚えてくる)課題です。配役も決めましたので、後は各自が時間を有意義に使って、本日の講義で学んだ内面の構築まで行った状態で自分の演技を作り上げてこられるかどうかです!

てあとるみのりは1か月ほど全員での活動を休止いたしますが、SNSでは何らかの情報や過去公演の画像などを発信してまいります。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。そして、皆様でこの緊急事態宣言の意義を共有し、5月から少しでも通常に近い活動が再開されますことを祈りながら、しばしのお別れと参ります。とにもかくにも、お元気で!