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5月16日のてあとるみのりです。

Posted by theatreminori on 16.2019 稽古レポート
5月16日(木)の活動は少しずつ暖かくなってきた季節に比例して、一日を通して熱のこもった内容でした。少しずつ夏のイベント「萬劇場 夏の短編集」とその先の第22回公演が近付いていることが実感できました。



このところ似たような活動が続いている制作部では、新しい動きとして、編み物系グッズの製造がスタートしたことが挙げられます。編み物が得意な団員が我らが大女優とタッグを組んで製造する「K&Kブランド」の新作へ向けて、まずは「こんな作品が編めるかどうか」「もっとこんな形にできないか」という検証を交えながらの試作を行っています。

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それと並行して第22回公演で販売が決定しているある手作りグッズの生産も進んでいます。公演は11月ですが、生産するのに手間と時間を要するため、早い段階から作れるだけ作っておくという計画です。まだグッズの全貌をお見せできませんが、今までにないタイプの商品をお届けできるはずです。技術的な物を含んだ生産コストもありますのでお値段は決して格安とは言えないものになりそうです。ただ、それを補って余りある魅力的な商品です。劇場で見かけたらぜひお買い求めください。

午後の稽古は複数名の来客もありながらの進行でした。今回は「夏の短編集」用の脚本(試作品)は使用せず、2013年に上演した「チイサナソラ」のワンシーンを演じることにしました。

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6年近く前に上演して以来、触れることのなかった作品ですが、団員たちの記憶には強く刻み込まれているようで、どの役を誰が演じても、それぞれの特徴や表現したいニュアンスを存分に形にすることができていました。中には「ここの沈黙の意味が、今やっとわかりました」と、6年間の成長を感じさせる発言までありました。「きっと今演じたら、それぞれもう少し違った形で演じられそうですね」と、懐かしみつつ期待を膨らませるような声も多く聞かれました。何度か読み合わせるうちにどんどん過去の記憶がよみがえってきました。その中で「いつもここを読み間違えていたよね」というセリフが、時を経た今でも同様に間違えているという、実に興味深い現象もありました。

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今回限りのセッションだったので、あまり細かい演出が付くことはありませんでしたが、「セリフを発する時に動くか動かないかによる観客への印象の違い」に関する振り返りには、役者たちは興味津々でした。自分が演じたいように演じていると、どう見られているか、どう見せたいかという客観的な視点が抜け落ちてしまいがちです。具体的なシーンの例を基に振り替えることで、与えたい心理的な効果を考えた動作の構築がイメージしやすくなりました。問題はそれを演出から言われる前にすんなりと実行できるかどうかです。「夏の短編集」へ向かて、少しずつステップアップに努めています!