先週は活動拠点の事業所「ハートランドみのり」がお休みだったため、てあとるみのりの活動もお休みでした。そのため5月9日が、遅ればせながらの令和最初の活動ということになります。今さらのように「令和最初の」という表現を使ってしまいましたが、活動の際は団員の誰一人そんなことを口にも出さず、いつものように、先の予定を見越しながら集中して取り組んでいる印象でした。
午前中の制作部では第22回公演へ向けたグッズ開発と、8月の「萬劇場 夏の短編集」の宣伝活動のためのDM発送準備を行っています。この日はテーブルを二つに分けて、同時進行でそれぞれの作業を行いました。グッズ開発組は試作段階をクリアし、いよいよ実際の商品生産に踏み切っています。どうしても作っていると「とりあえずやってみる」という試作段階の心構えがちらついてしまうようでしたが、その都度「これはもう売り物だから、自信がないならできる人に頼んで!」という制作からの待ったがかかり、事故の発生を回避していました。これまでの和気あいあいムードを何となく継承しながらも、要所を締めて進行しています。

DM準備の方は、同封する直筆のお手紙の作成を中心に行いました。どんな内容を書くのか、入念に下書きと添削を行い、便せんに清書を行います。チラシの完成とチケット販売開始はまだでも、それ以外のあいさつ文、ご予約の案内などは作成可能です。時間にある程度余裕がある今のうちに進められるだけ進めていくことにしています。
午後の稽古では、まず5月の稽古スケジュールについての説明がありました。今月は色々な内容が予定されているので、どんな準備が必要なのかを含めて、全員で詳細を確認しました。夏の短編集に向けた稽古のスタートは5月30日(木)であることが発表されました。この日に脚本の配布、出演者の顔合わせが行われ、同時に物語の詳細や描くべきテーマなどの解説も行われることから、稽古の内容は非公開となる情報規制についても説明がありました。「いよいよ始まりますね」「やるぞっていう感じになってきました」と、団員の間には緊張感が広がっていました。

この日の稽古では、試作された短い脚本の読み合わせを全員で行いました。上演される形態ではない物ですが、どの役者も熱心に担当した役を演じていました。夏の短編集には団員全員が出演できるわけではありません。しかし、自分が出演しないからと言ってカンケーないという姿勢ではいけません。てあとるみのりとして出演する以上、団員は皆等しく劇団の一員として公演に関わることになります。稽古では代役、衣装や小道具の準備など、複数の必要な役割が存在しています。そういったバックアップがあってこそ、舞台に立つ団員は充実した稽古の時間を迎えられるのです。支える心と感謝の心。双方がそんな思いを通わせ合うことで、初めて同じチームとして力を発揮できるのです。そんな思いを再確認してもらうためにも、この日は全員参加の短編脚本の読み合わせを実施したのです。

そんなわけで、少しずつではありますが、公演へ向けた意識を高めながらの活動が続いています。果たして、今年の夏の短編集ではどんな物語を披露することになるのか?厳しくも楽しい稽古がもうすぐ始まります。