第21回公演「織田桐会議」も終了し、すっかり落ち着きを取り戻した3月。次年度の活動に向けて様々な準備をしつつ、今年度を振り返る日々が続いています。
午前中の制作部では第21回公演「織田桐会議」でのグッズ売り上げの報告が改めて行われました。完売の商品がありましたが、販売数の推移(勢いのようなもの)を振り返ると、今までの公演よりも芳しくはありませんでした。その要因は商品の品質ではなく、ラインナップがお客様の特性に合っていないことではないかと分析されています。つまり、以前のお客様の特徴と、近年のお客様の特徴が異なるものに変化してきた、いわゆる客層の変化という現象が発生しているのではないかということです。これは、関係機関の方やご家族が大半を占めていた時代から、一般の演劇関係者・社会人などのお客様の割合が増えてきたからではないかと考えています。そのため、毎回定番の安価な手作りグッズというよりは、ごく一般的に購買意欲を掻き立てられるような商品を求める層が増えているのではないかということです。この変化への対策を、今後の制作部で話し合い、次回公演までの時間に新しいものを生み出せるようにしようとしています。
午後は総監督から次年度の活動予定についての説明がありました。今年度は様々なところからのお招きを頂き、数多くの舞台に立つことができました。それに比べると予定としては寂しい感じもしましたが、これはまだ今の段階の話。これからどうなるかはわかりません。もちろん、そんな動きにもある程度は対応できるように考慮した年間活動スケジュールになっています。

てあとるみのりは自分たちの活動資金を稼ぐことはもちろん、拠点にしている「ハートランドみのり」で展開されている様々なグループ活動の活動経費のほとんどを賄っているという性質があります。つまり、てあとるみのりが稼がなければ、ハートランドみのりのグループ活動も立ち行かなくなるということです。どんなスケジュールであれ、しっかりと自分たちの主催公演を実施し、ノルマともいえる年間活動資金を創出しなければいけないのです。そこで、ポイントになってくるのが先述したグッズ販売はもちろんのこと、何と言っても集客力です。この日は予定を確認しながら具体的な数値目標も団員の間で共有されました。これまで達成できた数字を目標にしても意味がないという信念のもと、少し無理をしないと届かないような数字が意識されました。そして、そのために必要なことについても、具体的な例示がありました。課題を共有しつつ、その解決策も共有できたことで、少し目標達成に向けて勇気が備わった気がします。1年後、見事に達成できるかどうか?それはこれからの毎日次第です。
今のところ確定しているのは、8月8日(金)~11日(日)に開催される「萬劇場夏の短編集Vol.8」への参加です。その後は全て予定になってしまいますが、第22回公演を11月頃、第23回公演を2月頃というスケジュールになっています。主催公演の具体的な日程、開催場所については現在調整中です。いずれ時期が近付いてきた頃合いに発表してまいりますのでお楽しみに。

活動予定について話し合った後には、練習用の短い脚本を読み合わせました。公演のための稽古ではないというだけで、何と言う解放感。団員たちはノリノリで楽しんで演じていました。総監督からも「今日は振り返るべきことはないよ。面白かった」という一言だけで読み合わせは終了。お互いに「〇〇さんのあの役はぴったりでしたよ」「脚本見ているのにセリフ忘れないでくださいよ」などと朗らかに振り返っていました。
とか何とか、非常に和やかムードではありましたが、こんな時間が続くのもほんのつかの間。いずれすぐに厳しい稽古がやってきます。それこそが舞台に立てることの喜びの一部です。「次に向けて頑張るぞ」がこの日の合言葉でした。