FC2ブログ

11月29日の「ボーダーライン(Satellite)」です。

Posted by theatreminori on 30.2018 稽古レポート
気が付けば11月最後の活動日。「ボーダーライン」の再演まであと2週間しかありません。制作部はもう少し先の公演を目指しての活動なので、それほど焦りはありませんが、稽古の方はどうにか仕上げなければ…という焦りが出てくる頃です。そんな11月29日の活動の様子を紹介しましょう。

制作部では編み物部隊が2月に予定されている第21回公演で販売するグッズ作りを熱心に進めている傍らで、12月の「ボーダーライン」でそんな2月の公演を宣伝するための横断幕作りが進められました。まずはどんな内容を記載しようかという話し合いから始まり、その情報を載せきるためのレイアウトを検討しました。そこから誰がどの部分を担当して作業するのかを決め、手分けをして進めました。横断幕といっても布を使うのではなく、模造紙をつないで横長の幕風にするので、誰でも文字を書き込むことができます。しかし、当然ながら文字を間違えることは許されず、携帯電話やタブレットで正確な漢字、レタリングの方法を確かめながら書き込む姿が目立ちました。その結果、今日の時点で書き込めなかった情報を除き、それぞれ担当した人の個性、出し合ったアイディアが反映された横断幕ができました。

tDSC_3593.jpg

午後の稽古はついに「ボーダーライン」出演者全員が揃いました。本番2週間前でありながら、最初で最後の全員集合かもしれません。だからこそこの機会を無駄にしないよう、全員が集中して稽古に臨んでいました。稽古はこれまで稽古に参加できていなかった役者の出演シーンを中心に進行しました。セリフの入りは個別の練習でもカバーできますので、さすがにこの段階で全然セリフが出てこないということはありませんでした。問題は演技の方向性や相手役とのコンビネーションです。特に方向性が限定されていない役では「どんな感じがいいですかね」「どっちもありですよね」と役者も自分のやり方に決め手を欠くようで、思いのほか苦労していました。この日の稽古ではそのあたりの方向性のブレを修正し、どんな感じでキャラクターを作っていくのかを絞り込みました。

tDSC_3617.jpg

ダンスシーンを含めたいくつかのシーンでは、実際に公演を行うホールの舞台の形状に合わせた動きや立ち位置の修正が行われました。井深大記念ホールは半円状のステージです。これまで当たり前のように舞台の前方をフル活用していましたが、舞台の前方に行けば行くほど狭くなる(正確には円状に前後関係を考慮すれば狭くはないのですが)というジレンマがあります。舞台の写真を見ながら、動作を変更する個所では役者と演出が意見交換しながら形を整えていきました。初めて立たせていただく舞台ですので、現地で合わせるだけではリスクがあります。稽古の段階でできる変更は、早めに取り組んで共有しておくことが得策なのです。

tDSC_3609.jpg

また、先週課題として挙げられていたシーンの確認も行われていました。1週間準備してきただけあって、今回はしっかりと中身が詰まった演技になっていました。演出からも「この感覚を大事にして、慣れてしまわないように」とのアドバイスがあり、役者側も「この演技を切り花にしてしまわないように頑張ります」と先週の振り返りを踏まえての意思表明がありました。

tDSC_3600.jpg

日本精神障害者リハビリテーション学会第26回東京大会サテライト企画内での特別公演「ボーダーライン」は、12月14日(金)15時15分から16時15分まで、早稲田大学国際会議場井深大記念ホールにて、入場料無料で上演されます。チケット発券もありませんので、ご予約も不要です。ご都合のよろしい方はぜひ足をお運びください!

tDSC_3605.jpg