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10月12日までの「Stationファンタジー」です。

Posted by theatreminori on 12.2018 稽古レポート
さあ、いよいよ第20回公演「Stationファンタジー」上演まで1週間となりました!本格的な活動日はこの日が最後。全てにおいて仕上がりが求められる一日となりました。

制作部では何と言ってもグッズです。この日で予定されている商品を仕上げなければ販売が間に合いません。制作部に参加した団員は必死になってそれぞれのグッズの仕上げに取り組みました。複数の種類、工程を手分けして進めたことで、何とか活動時間内に予定していた数量を完成させることができました。あとは会場で販売するだけです!詳しいグッズのラインナップは、てあとるみのりFacebookページにて写真付きで公開されていますので、そちらをご参照ください!

午後から夜21時まで開催された稽古では「Station」「FFファンタジー」それぞれの通し稽古が行われました。ここまでくると個人への細かい振り返りはほとんどなく、全体をまとめるにあたって必要な修正、主に登場や退場のタイミングや相手とのコンビネーションに関する指摘が多くなります。もちろん、セリフのミスや、つながりがスムーズではない部分も散見されますが、これらは役者自身が気付いて当たり前の事なので、演出から具体的な指摘や改善方法のアナウンスはありませんでした。

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新作「Station」では、今でも同じ個所でのセリフの間違い(しかも逆の意味のことを口走ってしまう!)に悩む役者がいました。「不安定だから脚本を手元に置いて演じていいか」との申し出もありましたが、演出は「本番は手元に置けないのだから、今置いても意味がないのでは?」と、遠回しにこの提案を拒否していました。当然といえば当然のことです。ただ、どうしても失敗してしまうことへの重圧が、役者にこのような提案をさせたのかもしれません。それだけ全体がお互いを高め合うような循環ができているということでしょう。重圧に負けずに、自分も周囲と同じように頑張ろうという選択に落ち着いてくれることを祈るばかりです。

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この日の稽古の中で、これまでのキャラクターの雰囲気をさらに進化させる役者も複数確認できました。個人の解釈やチャレンジで行ったことかもしれないのですが、これが演技のコンビネーションの中でよい相互関係を生み、相手役や周囲の役の雰囲気までよい方向に変化させていました。こういった柔軟なアクションが発生することは、てあとるみのりがセリフや段取りだけを重視せず、その場で起こった生の感覚を生かそうとした取り組みを重ねてきた賜物なのかもしれません。舞台は生ものであるという言葉がとてもしっくりきます。

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夜には「FFファンタジー」の通し稽古を実施しました。もともとドラマチックな作品でしたが、公演まであとわずかとなり主役の2名のボルテージはグングン上がっていました。「つい崩れ落ちそうになりました。立っていられなかったです」「かなり素直に感情を出せたと思います」など、該当する役者たちはそれぞれの手応えを得ていました。この日のアツい演技は、気持ちが上がり過ぎた部分を演出から制御するようにと指示されるほどで、演者の率直な気持ちの乗った演技と、作品全体としての意図を持ったコーディネートのバランスに整合性を持たせることの難しさを実感する稽古でした。もちろん、こういったバランスを意識して表現することが、役者というアーティストの仕事でもあります。単に湧き上がってくる感情に任せて好き放題演じるということでは、それを役職あるいは職業として名乗ることはできません。常に熱く燃える魂の自分と、それを冷静に見つめて制御する自分を共存させてこそ、芸術性のある演者となれるのです。

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この日の2本の通し稽古には「劇団GIFT」の中山さんと高橋さんがそれぞれ照明と音響で参加しています。通し稽古の合間には演出とそれぞれのイメージやタイミングについて細かいディスカッションが行われました。照明のタイミングや糸については直接役者とコミュニケーションをとって意識の共有を図るシーンもありました。公演直前となって、いよいよ様々な要素がひとつに収束しようとしています。この不思議なエネルギーの高まりを、全員が素直に受け止め、己の成すべきことに反映させていってこそ、みんなが心地よく楽しめる舞台になるのでしょう。いよいよ、残す稽古は2回です!最後まで全員で高め合っていきます!

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