【てあとるみのり今年春の公演情報】てあとるみのり第19回公演「影の舞台」
2018年3月9日(金)~11日(日) 北池袋 新生館シアターにて
チケットは1月中旬販売・予約開始予定です!
てあとるみのりイベント公演「ボーダーライン(改編版)」
2018年2月6日(火)
北本市文化センター大ホールにて
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こちらはあとの木マルシェ+(朗読劇ブースに参加)2018年2月14日(水)豊島区役所1階 センタースクエアにて
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改めまして、新年あけましておめでとうございます。昨年は多くの方々のご支援を賜り、深く感謝申し上げます。本年もより一層のご支援とご愛顧のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
そんなわけで新年最初の活動になりました2018年1月4日(木)。午前中の制作部の様子からお届けしましょう。昨年最後の活動から、インターバルはいつも通りの1週間。それほど劇的な展開があるわけでもなく、グッズ、衣装、小道具作りが並行して行われていました。グッズでは、販売するグッズ以外に、今回もご来場者から抽選で数名の方に差し上げるプレゼント企画があります。前回は「人工苔玉」なる、中泉けい子プロデュース商品がプレゼントされましたが、今回も中泉けい子が何か画策しているようです。詳細が決定いたしましたら、可能な反中で情報を公開いたします。抽選でゲットするには対象の上演回へのご来場が必要になると思われます。ぜひ、ご自身のスケジュールとご調整のうえ、ご来場ください。

午後の稽古では、まだ冬休みを取得しており、実家や親戚との付き合いの都合上、欠席する団員も数名見受けられました。それぞれの生活の中で迎える季節行事ですので、致し方ないところです。もちろん、参加した団員たちは稽古で代役のサポートを行い、自分自身の役に対しても集中して取り組む姿勢を見せていました。全員揃わなかったとしても、特に大きな問題がない稽古でした。

演出からの振り返りで特に強調されていたのは、「なぜその感情や動作が出てくるのか?」「動機付けはどこにあるのか?」といった、人物像の「現実味」に関連する内容でした。瞬発的に怒ったような演技や困ったような表情を演じることができる役者はいるのですが、そこに至るまでの準備段階(伏線)を表現しきれていないという課題についての掘り下げです。役者自身も「この人の話を聞いている時間に、どこを見ているのだろうかっていうのがよくわからなくて」「自分の中でも一本になっていない気がする」などと感じているようでした。じっくりと演出とのディスカッションを経て「そういうことですね!」「その方向性でつなげられるように頑張ります」と、一様の納得は得られたようでした。あとはそれを具現化するだけです。一本の筋道の上に人物の感情や行動の起伏を重ねていく作業は、演技の構築の基本でありながらもかなり奥深くて難しいものです。しかし、お客様により深い共感や感動を届けるには疎かにはできません。

また、人物を演じるということの奥深さについて触れる振り返りもありました。物語の中の人物は、様々な状況下において、素の自分から求められている自分へと変身している。つまり、現実世界の我々が、プライベートと会社・学校などと人間を使い分けていることと同じことが、芝居の中の人物にも発生していて、その構造を意図的に描き出すことで、人物の個性をより深く表現できるようになるという話です。わかりやすく言えば、2段階の役作りを行うわけです。役者Aが人物Bを演じるのではなく、役者Aが人物Bを演じている人物Cを演じるという構造です。これもなかなか難しい挑戦ではありますが、意識しているかそうでないかによって、お客様に伝わる印象は大きく変わってきます。より現実的な、共感できる人物を演じたいのであれば、避けては通れない道なのです。

このように、本日の稽古では形式的な動き方、立つ位置にはほとんど触れることはなく、演じることの内面に迫った演出が与えられていました。大事なシーンでは特に念入りに、時間をかけていました。いよいよ深い部分の構築にもテコ入れが行われているという印象です。それでも稽古場の雰囲気はピリピリしたものではなく、笑顔と笑い声が良く交わされる、とても明るい、前向きな雰囲気でした。役者たちがひとつひとつ大切なヒントを得て、それまでの方向性のずれを笑えるほどに納得できていたからなのかもしれません。今後のスケジュールの中では、2月6日(火)に
北本市文化センターで予定されている「
ボーダーライン(改編版)」に向けた稽古も始まります。一度「
影の舞台」の稽古から離れるまでに、このような積み重ねをしっかりと形に仕上げていきたいところです。