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11月2日のてあとるみのりです。

Posted by theatreminori on 02.2017 稽古レポート
11月になって最初の活動日。実は11月は16日が行事、23日が祝日ということで2週も活動がお休みになってしまう予定です。1回の活動を大事にしていく必要があります。

午前中の制作部では、先週出ていたグッズ案の試作品が持ち込まれ、見た目の印象、改善点を話し合いました。基本デザインが採用された場合、どのようなバリエーションで展開するのかも含めての検討です。また、前回ご好評をいただいた…と思われる来場者プレゼント企画についても具体的検討が重ねられました。結論からお伝えすると、今回も何らかのグッズを抽選でプレゼントしようということになっています。もちろん、団員の手作りで、他に同じ商品が存在しない一点ものになる予定です。まだ詳細はお伝えできませんが、今回は複数の種類になりそうです。



てあとるみのりの大女優が手掛けるK&Kブランドのグッズも開発が進行しています。既にアイディアは採用されているので、いよいよ実際の製造に入っています。これまで「ここはこうした方がいいんじゃないの?」「こっちにした方がいいよ」「えー?これじゃあ無理よー」などと、何度も議論を交わしながら品質を高めていった商品です。今から完成が楽しみです。

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午後の稽古では第19回公演向けのショートシナリオの読み合わせとダンスシーンを行っています。脚本読みでは「あれ~?フツーになってしまった!」と相変わらずキャラクターの表現に手応えを感じられない役者と、「こういう時〇〇〇な感じの人なわけですね」と、人物の思考パターンを想像できている役者が入り混じっていました。いずれにせよ演出からは、まだ実際の脚本が与えられていない練習段階でもあるので、いかにキャラクターの特徴をわかりやすく表現するか、そのための工夫はどんなことなのかを考えていくことが求められていました。具体的な有名人(キャラクター)例が示されると、まずはそのモノマネをやってみて、その時に意識した特徴、出そうとした雰囲気を振り返り、それを脚本の中の役でも意識してみるというセッションを行うと、これまで人物表現に苦戦していた役者の演技がガラリと変わりました。形から入るという役作りは本来の純粋なものではないかもしれませんが、何かを形にして相手に伝えなければいけないという、役者が持つ最低限の役割を全うするための一局面としては有効なものかもしれません。もちろん、完成版の脚本が手に入ってから、ここで作った器の中身を満たしていく作業が待っています。人物を創り上げていく順番の違いがあるだけで、最終形態は形だけのものではなくなるというわけです。

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演技の練習を一通り実施してからはダンス練習です。先週授けられた振り付けを確認しながら、先週休んだ団員へのシェアが行われました。ある程度予習してきた団員と、全く準備してこなかった団員がいましたが、「練習で恥をかかないと上手くなれない」という意識は共通していました。見よう見まねで必死に振り付けを感じ取り、曲に食らいついていくような練習が繰り返されていました。先週、ある程度の勢いで踊れていた団員は、1週間間が空いたことで変に頭を使うようになってしまったのか、踊りが小さくまとまってしまっていました。もっと感情的に動くように指示されると、自分でも「ちょっとやり過ぎましたか?」と言うぐらい大きなアクションが目立つようになりました。「出過ぎている表現を抑えてもらうことは、出てこない表現を出してもらうより簡単なので、今の段階ではOKである」という演出からの言葉が印象的でした。

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ダンスに関しては全員が素人ですし、それほどの知識も経験もないので、心底楽しいというよりも重圧や不安の方が大きいのは事実です。しかし、「できない」「無理だ」と言って止まったままでは、どんな簡単な動きさえもできるようにはなりません。逆に言えば、様々な動きも、練習を繰り返せば繰り返しただけできるようになります。何かを始める、挑戦するのに遅すぎることなどありません。それを舞台の上で証明するため、団員たちはこの日も時間の許す限り繰り返し踊って、全員で曲とリズムと時間を共有していました。これまでにない品質をお届けすることが、自分たちの存在意義の証明になると信じて取り組んでいます。

次週にはいよいよ第19回公演の脚本が配布される予定です。団員たちは、役者としての準備や動きにも時間を割くことになっていくはずです。そこで密度が薄まらないよう、それぞれの役割がより高密度に重なり合っていくよう、改めて前を向きながら進んでいきます。