関東地方は連日の雨に見舞われて、この日は12月並みの気温の低さというおまけつき。それでも午前中から元気に活動を実施しています。体調を崩す団員も見当たりませんでした。
午前中の制作部では、これまでの流れを受け、
第19回公演向けのグッズ案の具体的検討が行われました。試作に至っている案もあれば、まだ試作をするのではなく、どうすればイメージを形にできるのかの方法論を議論する案もありました。この日の協議を踏まえて、実際に試作品を製造することが決定したグッズ案もあります。本日特に目を引いたのは、先週の時点で試作品を持ち込むことが約束されていたK&Kブランドの手編みバッグシリーズの新作案です。これまでと編み方のパターンと形状を変えた試作品が数点持ち込まれ「これいいね!」「ここの大きさを合わせて付けてみましょう」といった議論が交わされました。1週間で見事に試作品を作り上げてきた団員の技量には脱帽です。次回公演では、さらに進化した手編みグッズがお目見えすること間違いなしです。
午後の稽古では
第19回公演をイメージした短編シナリオを、さらに深く読み込む練習を行いました。これは、先週から各自がどれだけ自分の役のイメージを膨らませてきたのかが試される時間でもありました。その成果が上手く表現できている役者もいれば、イメージは作ったものの、実演してみると本人も「あれ~?」と首をひねる結果になってしまう役者もいました。演出からは人物に対して求められている表現、与えられている役割について具体的に説明があり、少しずつ、そのギャップを埋めていくような稽古になりました。

もちろん、言われたことをやるだけではなく、役者自身が自分の苦手とするところを把握し、その修正を行うためにこだわりを持って読み合わせに臨んでいる姿勢も垣間見えました。セリフを正確に読むこと、大きな声を出すこと、はっきりと喋ることなど、どれも当たり前のことばかりですが、だからこそ何気なく演じていると忘れてしまうものです。この取り組みは今回の舞台のためだけではなく、今後の様々な活動にも生かされてくるはずです。

この日の役者たちそれぞれのパフォーマンスを反映する形で脚本の内容、キャラクターなどがアレンジされていき、最終形態になっていきます。当初は「こんな感じのキャラクターで」というイメージが提示されていた役が、役者本人の特性や技量とのマッチングを経て、より役者の個性が生かされるようなスタイルに変化していきます。つまり、この段階の練習は、物語や人物の行く末を確定させる、実に重要な練習なのです。各自が「できること」をより伸ばし、「できないこと」をどれだけ克服できているかが、日々試されているのです。

稽古の最後30分はダンス練習です。この日は第18回公演で披露したあのダンスの復習です。前回公演から多少の時間が経っていても、身体が自然と動き、ほぼ正確に踊れていました。そこで安心してしまうのではなく、団員たちの間では「腕を構えるタイミングってどうでしたっけ?」「歩幅の大きい人と小さい人がいますね」「表情もバラバラでしたね」などと、よりシンクロしたダンスを目指した意見交換が行われていました。また、前回公演時からある特定の振り付けが苦手で、なかなか綺麗に動けなかった団員が、その振り付けをついにマスターしました。なかなかうまく動けなかった時には、もうあきらめたくなることも多々あったでしょうが、みんなからのアドバイスを基によく練習を積み上げました。その成果がついに形になったようです。この記念すべき出来事には、団員一同拍手でお祝いの思いを伝えています。「やればできる」ということです。