10月になってすっかり朝晩の涼しさと日中の風の冷たさが身に染みるようになりました。団員たちは日頃の体調管理に一層気を付けて過ごしているようです。その一方で主宰者は喉の炎症に悩まされ、声を発するのが辛そうでした。常に体調に気を付けるように口うるさい張本人が苦しんでいるのはどことなく滑稽です(笑)
午前中の制作部は
第19回公演のグッズ案の検討が行われています。定番の商品から新しい試みまで、複数の案が提案されています。常に楽しい雰囲気で話し合いが続けられ、収穫も多いひと時でした。いずれもこの時点で決定というわけではなく、案の精度を高めること、試作品を持ち込んでみることなどを経て、最終候補が絞り込まれます。今日の話し合いはその第一歩。公演の内容がさらに具体化してくれば、より踏み込んだ議論ができるでしょう。制作部では志願して参加して下さっている新しい顔ぶれも増えてきて、これまでよりも幅広いアイディアや技術が形になりつつあります。明るい雰囲気も新しい顔ぶれの持っている新鮮なエネルギーのおかげかもしれません。感謝です。
午後の稽古では、最近取り組んでいる2月公演用の脚本案に新たな動きがみられました。「先週までの試作脚本はとりあえずなかったことにします」という主宰者からの宣言。これは裏返せば「方向性が定まった」ということです。早速今週から新たになった試作脚本が配布され、どのような構造で公演が進んでいくのか?どのような展開が予定されているのかの説明がなされました。「ああっ?このキャラは!」「これって普段の自分たちのままじゃないですか!」「○○さんがこんなこと言ってた気がする!」などと、セリフを確認した役者たちからは、主に笑い声が起こっていました。


面白おかしく見える作品も、実際に演じてみると、それぞれの役にテーマや課題があります。役者たちもすぐにそれを体感し「もっとやり方を変えないとしっくりきませんね」「この読み方じゃダメなんだろうなぁ」「色々と変えてみます」と、首を傾げながらの読み合わせとなりました。演出からはキャラクターの見せたい一面についてのヒントが与えられ、それを基に役者たちはアイディアを膨らませ、次週も練習をすることになりました。劇団結成
10周年を控え、それにつながるにふさわしい作品に仕上げていこうと、全員で覚悟を持って臨んでいます。


後半はダンス練習です。先週まで振り付けを伝授された8カウント×2の振り付けをリズムに合わせて復習しました。ひとりひとりで踊ってみて、明らかにカウントがずれていたり、形が異なっている部分はその都度修正されていきますが、概ねの形ができたところで、それが全体の中で揃って見えるかは別の話になります。実際に何人かで揃えようとすると「ターンのタイミングが一人だけ違っている」「個々の形のばらつきはあってもタイミングだけはあっていた」といった現実が見えてきます。大きさ、速度、微妙な表現の強さなどは、個人の感覚的なものであり、話し合って同じ表現のニュアンスにしているつもりでも、なかなかきっちりとは揃いません。そこは客観的に確認をして修正を加えていかなければいけないのです。正しく踊っていても全体の中で調整が必要という難しさがあります。しかし、それを乗り越えてきっちりと動きがシンクロした時には、何とも言えぬ感動をシェアできます。その境地を目指して、まずは短い振り付けで特訓をしている今日この頃です。