ハートランドチャレンジFES'17で披露する
第17.5回公演「そこから始まる物語(ストーリー)」の稽古も残すところあと3回!あっという間に本番がやってきます。午前中の制作部も午後の稽古もだけではなく、今週は夜間の稽古も行われています。
午前中の制作部では、第18回公演をターゲットにしたグッズ案の検討が継続して行われています。試作品を持ち寄った団員がコンセプトやグッズとしての利便性、コストパフォーマンスなどをプレゼンし、団員たちから忌憚のない意見を募っていました。単にデザインがいいというだけではなく、様々な角度から研究と開発を進めています。
その後は
第17.5回公演用の衣装作りでした。この公演では衣装が基本的に役者の自前。それぞれ役の特徴がわかりやすいようなワンポイントのアイテムを装着する予定になっています。製造したのはそのワンポイントアイテムです。久し振りの衣装作り。団員たちは誰かをモデルにしてみたり、実際に作った物の強度を確かめてみたりと、賑やかな雰囲気の中で作業していました。

午後の稽古には先週に引き続き芸能事務所ウルル・プロの方が3名参加し、いつものおなじみのメンバーとは異なるキャラクターで、いい刺激を注入してくれました。今回は物語の後半からラストシーンを繰り返して稽古し、演出からも「やり取りの内面や意味を考えよう」と、いよいよ物語の核心部分に関わるような指示が出始めていました。

また、今回はセリフがないシーンでも舞台上には存在する役者が多く、その間どのような演技をするのか、どこまでやるとやり過ぎなのかを考えながら稽古を進めました。せっかく注目すべき演技をしている人がいる場面で、周囲がにぎやかにしすぎて、観客の注目を集めてしまったり、肝心なセリフを聞こえなくしてしまったりしては台無しです。かと言って何もせず立っているだけでは場面の臨場感が損なわれてしまいます。より相応しいさじ加減でアドリブ的に演技を入れていかなければいけないのです。物音を立てる、立てないのひとつで場の雰囲気が変わるのです。…といった緊張感のある稽古の雰囲気の中で、ある団員が「ブブウッ!」と何かの音を発してしまい、稽古場は笑いに包まれました。本人は「音を出しちゃってごめんなさい」と弁明していましたが、場が和んだ事はよかったです。

本日の稽古ではウルル・プロの佐伯さんと詠月さん二人のシーンがありました。それほど二人で合わせていなかったものと思われますが、セリフのテンポや迫力には光るものがありました。てあとるみのりの団員たちも、そんな演技をすぐそばで見て、自分もその一部で演じていることがとてもいい経験になりそうです。いつもと変わらない顔ぶれでいつもと同じように進めていたのでは、なかなか成長していくのが難しくなってしまいます。特に何年か継続していると、自分はこうやって来た、自分はできているはずだ、これでいいんだといった錯覚に陥ってしまい、本当は努力が足りていない点から目を背けてしまいがちです。そんな自分自身を客観的かつ謙虚に見つめ直すという観点で、コラボレーション公演からは実に多くのことを学べます。

この日は16時で一度通常の稽古を終了させ、その後18時30分から夜の稽古(T.M.Evolution)を実施することになっています。長時間にわたって稽古を実施するのはもちろん大変なことですが、公演が近付き、参加可能な時間帯の中でそれぞれが少しでも品質の向上を目指していくためのスタイルです。同じ立場の団員の集まりではない多様性がてあとるみのりの特徴である以上、この運営スタイルが変わることはないでしょう。
「そこから始まる物語(ストーリー)」開幕まであと20日と少々。普段はバラバラなわれわれが舞台の上でひとつになります!