6月最終の木曜日。制作部ではグッズ試作期間の最終週。稽古では脚本完成までの最終週。いずれも大きな山場となりました。特に、駆け込み感が強かったのは制作部です。改良を重ねてきたグッズ案をプレゼンする最後の機会ということもあり、参加者は緊張感とやる気に満ち溢れていました。今回提案された新しい商品案には、まだまだ改善が必要なものがありました。それでも是認で協議する中で、新しい可能性を吹き込まれ、さらなる進化を予感させてくれました。今回の公演に限らず、今後のグッズ作りのバリエーションの一部になっていくことでしょう。
グッズだけではなく、早くもチラシデザインの案も提出されています。タイトルも確定していないのに…と思われるかもしれませんが、すでに稽古では試作の脚本を使用していることと、主宰者から公演のメインテーマ、コンセプトが語られていることを受けて、制作が一足早くサンプルを用意したのです。今回はいつになく迅速な動きです。このアイディアに対しても制作部の中で様々な意見、提案がありました。同様に、衣装のイメージも話し合われました。脚本が完成する前から、想像力を刺激しながら取り組んでいる制作部でした。
午後の稽古も脚本完成を目前に控え、提供される試作脚本も中身が濃くなってきました。毎週違った展開であったり、異なるキャラクター設定が施されている試作脚本は、役者にとっても大きな楽しみの一つのようでした。物語の展開の都合上、今週からやっと出番が回ってきた役者もいました。意表を突く展開に笑いが起きることもなんどかありました。



読み合わせた後には脚本家と役者で役の報告性、手応えについてじっくりと話し合います。物語の中でどのようなポジションにすべきか?何を抱えて存在する人物なのかのイメージすり合わせです。ここでのセッションを基に、最後の修正と新たな執筆を施し、脚本は完成します。もちろん、脚本家だけが役者の要望や演出的事情で頑張るわけではなく、役者も役の特徴をもっと出すにはどうすべきか、展開の中で浮いてしまわないようにするにはどうするのかなどを、しっかりと考えてくることになります。みんなでひとつの物を創っているという一体感があります。


そんなわけで、次週から7月の活動。11月の公演まであっという間に過ぎ去ることでしょう。まずは脚本の配布で、それぞれがギアを一段階上げることになりそうです。