本番まであと2週間!本日の稽古では通し稽古が行われました。何度も紹介していますが、社会人、学生、フリーター、ちょっと訳ありなど、様々な立場の人が集まるてあとるみのりではすべての役者が揃っての稽古が皆無です。それは通し稽古も例外ではなく、数名は代役を投入しての通し稽古になります。そんな条件の中では代役を担当する団員にもそれ相応の品質が求められます。時には一人で何役も演じなければいけないこともあります。いかに普段の稽古をしっかり見て、どのように動くか、演出が何を求め、相手役は何を考えているのかを加味して、本役の演技を損なうことなく演じる必要もあり、なかなか大変です。そんな縁の下の力持ち的団員に支えられながら、普段の稽古は成立しています。

稽古前のウォーミングアップ風景。

発声練習、早口言葉練習にも熱が入っています。
そんな中、いよいよ始まった通し稽古。先週まで細かく確認を求められたこと、浮き彫りになった課題をどのようにクリアしてきたのか?個々の努力がひとつの舞台で結合するのか?様々な期待と不安を抱きながらの幕開けです。序盤は硬さが見られた役者たちも、次第にのびのびとした演技を見せるようになりました。確実に先週までよりも成長を感じられます。

もちろん、それがゴールではなく、まだまだ通過点という認識です。さらに2週間残された時間をどのように使って演技を成長させるのか?その真価はこれから問われることになります。肉体と同じで、鍛錬を怠れば、衰えるだけです。たとえこの日いいパフォーマンスを発揮しても、上積みをして、さらに高みを目指そうとしなければ、劣化していくだけです。残りの2週間をどう過ごすかは、役者にとってとても重要です。

また、この日は数カ月前からそれぞれの役者に課せられていた課題を改めて振り返りました。役柄に準じた課題、役者本人の癖を克服するような課題、演技を構築する上での基礎的な課題など、求められている成長は様々です。今日の演技の中で改善がなされていたテーマが多かったことは確かですが、その到達点としてはまだまだ低い水準です。演出家の総評は「300円~500円なら払ってもいい程度」でした。

来週は通し稽古が予定されていません。本日の通し稽古で見直さなければいけないシーン、音響とのタイミングの調整などに時間を費やします。次は本番当日のゲネプロで通す予定になります。こういう展開の中で「本番は5ステージあるから、やりながら少しずつ仕上げていけばいい」という発想が芽生えることがあります。これは大変なエゴ。すべてのステージは本番。同じお値段と時間を浪費していただいているわけですから、初日から完成された舞台をお届けするのが当然のことです。

団員一同、本日の成果と課題を真摯に受け止め、2週間後にさらなる成長を示すための努力を積み重ねていきます。役者だけではなく、裏方も本格的に最終調整に入っていきます。みんなでひとつの舞台を創る。この連鎖的な衝動が日々強まってきています。後はまだまだ余裕がありすぎるチケットが売れれば、さらに気持ちが高まることでしょう。皆様よろしくお願いいたします。
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