関東地方への台風8号の接近がささやかれていた7月10日(木)の活動の様子をお届けします。数名欠席する団員がいましたが、制作部、午後の稽古共に実施されています。

制作部では衣装の決定へ向けての作業が行われていました。仮の布を使って「こういう形で応用できないか?」「この開いた部分をどう隠すか?」「こうすれば1枚で何とかできる」などなど、予算との兼ね合いにも目を凝らしながら、様々な案が出されていました。既製服を使用する役でも、色合い、デザイン、価格を踏まえ、全体のキャラクターとのカラーやイメージのバランスを調整しながらプランを固めていきました。その傍らでは、劇中に使用するある小道具の製造作業も行われていました。

そして午後は稽古です。最近はどの役者も発声練習に真摯に取り組んでいます。これまであまり重要視していなかった基礎訓練を見直し、たとえ小さな劇場であってもしっかりとメッセージを届けるには必要不可欠な要素であることを再認識しています。腹式呼吸を実感するために寝転がって声を出してみる取り組みを行う役者もいます。試せることは少しでも実践して感覚をつかみ成長しようという姿勢が見られます。

今回は立ち上がりのシーンと中盤の動きが多いシーンの練習を行っています。前回の通し稽古の反省から声を大きく出そうと意識する役者が多かったです。その意識によってキャラクターの個性がより色濃く描き出される効果もありました。やはり発声は芝居の基本のようです。

動きの多いシーンでは、演出から指示されている動きの流れが把握しきれずに、異なった動作をしてしまう場面もいくつかありました。ややこしい動きを要求されているわけではないのですが、芝居の流れの中でうまく乗り切れる時と一本調子になってしまう時の差が、まだまだあります。このあたりは我々が劇団として、役者として、それぞれの能力・経験値がまだ低い表れでしょう。少しずつ改善していくには、みんながお互いに意識し合い、力を貸しあっていくしかありません。
本日の稽古が終了し、残りの稽古回数は8回となりました。この日の夕方には池袋演劇祭の説明会があり、素敵なプログラムも入手しました。いよいよ緊張感が現実のものとなってきました。来週の昼には衣装合わせと通し稽古を予定しています。通し稽古もあと4回です!