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11月21日の稽古です。

Posted by theatreminori on 21.2013 稽古レポート 0 comments
さて。一気に寒くなった11月上旬から比べると、それほどの寒さでもない日々が続いておりますが、みなさん油断して風邪などひいてはいませんか?てあとるみのりも、第11.9回公演が終わって、第12回公演に向かう狭間。怒涛の年間4公演がやっとひと段落したこのタイミングですから、体調を崩さないよう気を使っています。その甲斐あってか、本日参加の団員はまずまずのコンディションを維持。先週の即興芝居のダイジェストがYouTubeにアップされていることの話題で談笑していました。



…と、この写真はそんな団員の様子ではなく、今週の即興芝居稽古のワンシーンです。先週は完全に自由な人物設定でしたが、今週はそれぞれの人物に性格、目的が設定されています。また、自分のことだけではなく、相手にどう思われているか(相手のことをどう思い、どう反応するか)の指定もされています。これら思考のロジックに基づいて、各自が即興で演じていきます。大きな目標として「付き合いの浅い人々が親睦を深める」というテーマも設けられています。

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10分のセッションを行った後に、それぞれの人物がその魅力を発揮できていたかどうかを振り返ります。そして、もっとここを主張すればよかった、こんな特徴を引き出してあげればよかった、こんな展開が入ったら面白かったかも…といった演出の方向性を検討し、次のセッション(最初からリピートではなく話の続きから)に反映させます。先週のような奇想天外な脱線はなく、シンプルながら、会話が成立し、やればやるほど面白くなっていく即興芝居です。

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歌い続けている役者がいますが…なぜか衣装が変わっています。これは共演者からの突然の提案で着替えたものです。誰が提案して誰の衣装(私服)を着ているのかは、ここまでの写真を振り返るとおわかりでしょう。ちなみに、歌っている役者は「歌手志望」という設定。詳細設定として実は歌はそれほど上手くないという要素が加えられています。熱唱していますが、下手です。周囲の反応は「無理だろうけれど応援してあげる」という優しい設定により「う、うまいよね」「あ~いいよね~」と、かなり気を使ったリアクション。ドラマのワンシーンとして成立していました。

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物語は何故か宴会のようなノリになっていき…。

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再び展開の振り返りを行い…。

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別の人がフィーバー。

本日の稽古はこのような即興を3セット行っています。単なる即興芝居の練習をしているわけではなく、第12回公演の物語にリンクする可能性を大いに秘めた設定の中での演技です。つまり、ここで起こった現象のすべてが、次の脚本に取り込まれるかもしれないわけです。それは、ここでのキャラクターの表出が、物語の登場人物設定に反映されるということです。ただ遊びと訓練のために行っている稽古ではなく、役者にとっては、自分の発想がまだ見ぬ役に反映される絶好のチャンスだったのです。そうイメージすればするほど、のびのびできず肩に力が入ります。よからぬ雑念に言動が支配されます。そんなことでチャンスを棒に振るようでは、まだまだ役者としては未熟者。肉体的コンディションは当たり前、問われるのは動じずにやり遂げる精神的なコンディションです。

楽しみながらも真剣に、己のタスクを遂行しようと奮闘する役者たちの姿から、確実にいくつかのアイディアが生まれましたので、しっかりと脚本に練りこみます!さあ、ドラマの開幕です!

ではまた来週。

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