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過去は鑑みる奥津城に留まらず、未来を枝折る大海の澪の如。

Posted by theatreminori on 30.2012 主宰者コラム 0 comments
どうも。最近の暑さに、自宅ではハーフパンツの裾をさらに巻き上げて南瓜パンツのようにして、練習中の中田英寿ファッションだと自負しているSugiです。

このところ稽古報告だけの更新しかしていないので、たまには主宰者カテゴリで散文をお届けしてみましょう。実際に久し振りのような気がしますね。いつも一風変わった記事タイトルを冠していますが、今回も例外ではなくちょっと読みにくいことでしょう。言いたいことはシンプルかつ、よく私の芝居のテーマになるような、そんなありきたりのことなのですけれどね。ちなみに今回は「かこはかんがみるおくつきにとどまらず、みらいをしおるたいかいのみおのごとし」と呼んでいただければ結構です。

そんなわけで、今回は、私のケータイやパソコンに収められていた、ちょっと懐かしの画像をお届けしましょう。もちろん、メモリースティック壊滅事件の被害を逃れたもの限定です(泣)

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まずは第3回公演「チイサナソラ~Les Semirables~」の舞台装置です。今から約2年半前の公演です。蝉が主人公でしたね。いわゆる蝉の七日間に人生の様々な価値観を詰め込んで、境遇に嘆くだけでは「価値ある人生」は全うできないのではないか?「また明日」「また今度」などと先延ばしにしても「僕らはいつか死んでしまう」という残酷な未来が確実に訪れる…。そんな人生について問いかけるような内容でした。中央に樹木のようなオブジェを造り、蝉の視点と人間の視点の双方を表現するようにしてみました。実はこの樹木は中にスピーカーが仕込まれており、蝉たちのバンドパフォーマンスの際に迫力ある音響を生み出していました。

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これは第4回公演「hide-and-seek~時を廻る夢と思い出~」のチケット作成中のPC画面です。デザインは団員M(今回もチラシ、チケットデザインを担当)の手書き。それを取り込んでアレンジした作品です。この作品は前作「チイサナソラ」からグッとリアリティ路線に近付いた一幕芝居でした。しかし、非常に詩的といいますか、映画映像的なイメージ表現が求められる芝居だったこともあり、今振り返ると、当時の役者たちには荷が重かったように感じます。おそらく何をどう表現して観客に見せていくのか理解できていなかった、その可能性を共有できていなかったのではないでしょうか。もちろん、役者たちだけではなく、脚本と演出を手掛けている私自身も、この回の躓きを次回作への糧にしていきました。だからこそ、その後のグループとしての成長と継続が実現しているのでしょう。

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本日のラストは第6回公演「club No.1」。人気ミクスチャーロックバンドNumber WonderのボーカルICHIが東京ドームライブの直前にひょっこり姿を現した…という物語に出演した私です。疲れ果てたかのような雰囲気ですね。。。確か仕込みの日か公演当日、最後のリハかきっかけ合わせを行った合間に撮影されたものではないかと。よく見ると靴がルームシューズですので。撮影と画像の加工をしてくれたのは当時裏方の手伝いに入っていた(現在制作)の団員Bです。この芝居では、ライブハウスっぽさを演出するために壁を真っ黒にしました。通常は真っ白な壁でしたが、写真のようなコンクリート感あふれる壁紙を製造して、貼り付けました。貼るのも大変でしたが、剥がした後に白かった壁があちらこちら黒く汚れてしまっており、原状復帰するのに大変な苦労をしたことが思い出されます。歯磨き粉と歯ブラシで壁を磨きました。

さて、ただいま進行中の「Mission」も回を重ねて通算8回目の公演となります。ここまで続いているのも、支えてくださる皆さんのおかげであると同時に、それに応えてさらに成長しようという私たち自身の前進があってのことです。それが己惚れではないことを、私たちは証明していかなければいけません。それが、我々の「Mission」なのです。ではでは、みなさんよろしくお願いします。


過去は、ただ振り返るための思い出ではない。
前を向き進んでいくことで生まれる道である。
それが結果として道標と映るだけであり、
それはいつしか水の泡のように消えていく。

「だから、しっかりと焼き付けなければならない。」

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